台風18号に伴う降雨により、相模原市でも９月９日に土砂災害警戒情報が発表され、南区と緑区の一部に避難勧告が発令された。
７日午後６時から降り続いた雨は10日午後９時30分までに南区の新磯で２１７ミリリットルを観測。緑区で２５７ミリリットル、中央区で２３２ミリリットルを観測した。市緊急対策課によると、県と気象庁が発表した土砂災害警戒情報を受けて、９日午後０時10分に緑区津久井地域２万８３１４世帯に、さらに午後１時30分には南区の麻溝、新磯、大野南、大野中、東林地区の９万４０９４世帯に、市が避難勧告を発令した。
発令と同時に市は南区で８カ所、緑区で12カ所の避難所を開設。緑区で18人が避難したが南区はいなかった。避難勧告は午後４時30分に解除され、市内で人的被害は報告されなかった。
同課によると、昨年８月に甚大な被害を出した広島市の土砂災害を受けて国の緊急対策マニュアルが変更され、警戒情報が出された際には原則的に避難勧告を出す方針になっているという。ただし避難勧告、避難指示ともに強制力はないため、「最終的には自己判断になるが、危険を認識していただける効果はあると思う」と話している。
市では災害時の情報提供にあたり様々なメディアを活用。市内一斉に同一情報を発信する「ひばり放送」、登録者にメール配信を行う「さがみはらメールマガジン・防災」、さらに「ツイッター」や「エフエムさがみ」でも情報発信を行っている。「テレビ神奈川（ＴＶＫ）データ放送」への防災情報配信も始めている。
市緊急対策課では、「この機会に家族で避難場所や情報収集の手段などを確認しておいてほしい」と話している。問い合わせは同課【電話】０４２・７０７・７０４４へ。
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