自らのへき地医療の経験をつづった『追想―西別―』を自費出版した 新津谷 哲(にいつや さとる)さん 古淵在住 88歳
医師としての原点刻む
○…電気、水道、ガスも引かれておらず、雪が降れば往診は馬そり、手術はオイルランプの下で…。そんな北海道の別海村立西別病院(現町立別海病院)勤務時代の思い出をつづった『追想―西別―』を、このほど自費出版した。勤務していたのは1952年から65年までの13年間。当時の写真などを織り交ぜ、北海道開拓時代の「へき地医療」の記録としても読むことができる。「自分にとっては医師としての原点。50年経った今、まとめられて良かった」と微笑む。
○…横浜生まれの小樽育ち。母親は身体が弱く、子どもの頃から医師を呼びに行くのは自分の役目。夜中でも嫌な顔をせず往診に来てくれる姿に感動し、いつしか医学の道を志した。札幌医科大学付属病院外科教室在籍中に、西別病院の出張医に。過酷な環境に翻弄されながらも、職員一丸となり診療にあたった。「情熱の全てを注いだ、まさに青春時代。仲間たちに出会えたことが宝物ですね」。その後は院長にも就任。相模原市に移る直前まで、治療と病院経営に奔走した。
○…南区古淵に1966年「新津谷クリニック」を開院。88歳となった今も白衣に身を包み、診療にあたっている。若い頃から運動好きで、足腰の強さは野球、登山、スキーなどで培ったもの。ただ、「最近では周囲から止められて、何もさせてもらえない」と苦笑する。小樽の小学校で同級生だった妻との間に一男一女があり、息子は医師、娘は薬剤師。親子で同じ道を歩んでいる。
○…常に心がけているのは「コミュニケーションを重視し、真摯に患者と向き合うこと」。楽しい会話のための勉強会に参加するなど情熱は衰えない。今回自費出版した本も医院の待合室に置かれ、ツールの1つとなっている。「自分という人間を知ってもらうことで、生まれる会話もあるから」。非売品だが、今後は図書館や公民館などへの寄贈も考えている。
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