(上)「相模の大凧まつり写真コンテスト」、凧揚げの部最優秀賞『輝星「2017」願いをこめて』吉沢公将さん撮影(下)まつり風景部門最優秀賞『阿波踊りで盛り上がる』田村泰規さん撮影
毎年ゴールデンウィークに開催され、「かながわのまつり50選」にも選ばれている相模原市の伝統行事『相模の大凧まつり』が5月4日(金祝)・5日(土祝)に、相模川新磯(あらいそ)地区河川敷(南区新戸(しんど)・磯部地先(じさき))の4会場で開催される。両日とも午前10時から午後4時まで。主催は同まつり実行委員会(川崎喜代治(きよはる)実行委員長)。
大凧に書かれる題字は漢字2字。右上は「太陽」を示す赤色、左下は「大地」を表す緑色で書く。毎年公募されており、今年は『翠風』(すいふう)が選ばれた。地域の美しい緑を表す「翠」の字を用い、「草木の新芽のような素直な心を持ち、輝く子になってほしい」との願いも込められている。
凧紙には、埼玉県東秩父村で作られる伝統的な手漉き和紙で、国重要無形文化財にも指定された「細川紙」が使用されている。
地元が支える
相模の大凧は天保(てんぽう)年間(1830年頃)から始まったといわれ、190年近い歴史を持つ。会員数約500人の「相模の大凧文化保存会」をはじめ、地域の人々の努力によって文化が維持されてきた。今年も会場は新戸(新戸スポーツ広場)、勝坂(同)、下磯部(磯部頭首工(とうしゅこう)下流)、上磯部(三段の滝下広場)の4カ所。市ホームタウンチームの選手らも参加予定で、勇壮な掛け声とともに各会場で巨大凧が大空を舞う。また、和太鼓演奏やよさこいなど各会場ではイベントも開催。上磯部会場では5日の午前11時40分から、早稲田大学男子チアリーディングチーム「ショッカーズ」が登場し演技を披露する。その後は大凧揚げにも参加する予定だ。
4会場で一斉に
凧の大きさは各会場によって異なり、新戸は8間四方(1間=約1・8m)、勝坂は5・5間四方、下磯部、上磯部は6間四方。新戸会場の8間凧が4会場で最も大きく、14・5m四方、重量は約950kg。引き綱の太さは直径3〜4cm、長さは約200mに及び、毎年揚げられるものとしては「日本一の大きさを誇る」と言われている。
8間凧を揚げるには、80人〜100人の人員と、風速10〜15mの風が必要とされる。最長滞空記録は、2002年に記録した6時間7分55秒。
今年も安全最優先
昨年、綱の引き手の男性が軽傷を負う事故があったことから、今年も各会場とも見物の立入禁止区域を拡張。新戸会場では、危険性が低い区域に観客席を増設する。
まつり期間中は、午前9時30分から午後4時までの間、JR相模線相武台下駅から無料の巡回バスが運行される(左記地図参照)。
まつりに関する問合せは市コールセンター【電話】042・770・7777へ。