昨季限りで退任した女子サッカー・ノジマステラ神奈川相模原(以下、ステラ)の菅野将晃前監督(58)。今後は、新たに創部される「FCふじざくら」(山梨県)で指揮を執ることが昨年末に発表された。本紙では、7季にわたりステラを率いた菅野監督最後の試合となった皇后杯準々決勝の直前、12月19日に、あらためてチームへの想いを聞いた。
―まずは、創部当時を振り返っていただけますか。
2011年の東日本大震災後、当時監督を務めていた東北電力女子サッカー部マリーゼが休部となり、移管先としてノジマが手を挙げてくれました。その後、移管先はベガルタ仙台レディースに決まったのですが、「新しくサッカー部をつくってみませんか」と私からノジマに打診し、快諾していただきました。11年暮れから大急ぎで選手・スタッフを集め、12年2月1日、立ち上げの記者会見に間に合わせたことを今でも覚えています。
―ゼロからのチーム作りは、何かと大変だったのでは?
監督兼GMとして、現場を全て任せてもらえましたので、やりがいと責任の大きさを感じながらのスタートでした。スピード感をもってチームを成長させなければと思い、特に1年目は神奈川県リーグ3部からチャレンジリーグ(当時の全国2部)への昇格を必ず達成したかったので、プレッシャーを感じていましたね。
―ステラはその年にチャレンジリーグ昇格、16年にはなでしこリーグ2部優勝、18年に1部3位と見事な成長をみせています。菅野監督が創りあげた「ステラのサッカー」について、教えて下さい。
私の理想は、ボールも人も軽快に動き、皆が連動してゴールに向かうサッカー。そういった場面を増やすことで、観にきてくれた人が「これがステラのサッカーなんだ。面白いな」と感じてもらえるものをめざしてきました。
―来季は野田朱美新監督となります。ご自身が育てたチームへ、今後の期待をお願いします。
監督が変われば戦術も選手起用も変わると思いますが、選手個々がさらに力をつけていけば、これまで勝てていないチーム(日テレ、神戸、浦和)とも十分渡り合えるはずです。私はステラを離れますが、創部当時に掲げた「10年以内になでしこリーグ1部優勝」という目標を達成してくれれば、嬉しいです。
―本日は、ありがとうございました。
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