救急出場が増加していることを踏まえ、市消防局は南消防署本署に初の「日勤救急隊」を配置し、2日から運用を開始した。既存の救急隊と2隊体制で出場を行うことで、迅速な救急対応を図る狙いがある。
2019年の相模原市の救急出場件数は3万7509件で過去最多を更新。高齢化等により年々増加しており4年連続で過去最多を記録した。増加を続ける救急需要の対策として創設されたのが平日の日中だけ勤務する「日勤救急隊」。出場件数が多い時間帯の対応強化や職員の適材適所の配置による働きやすい労働環境を作る目的がある。昨年、市消防署本署(中央区)に県内で初めて設置され運用を始めている。
今回、南署に配置されたのは指導救命士で隊長を務める大田貴広さん(46)、救命士の永瀬豊さん(45)、育児休暇明けの露木恵美さん(34)、門倉正道さん(61)の4人1隊。門倉さんは定年後の再任用で、救命士の資格を持った職員の再任用は南署が初めて。
平日の午前8時30分から午後5時15分までの間、南本署救急隊(24時間運用)との2隊体制で救急出場に備える。4年ぶりに職場復帰した露木さんは「子育てがしやすい環境ができて良かった」と話し、大田隊長は「南区の安全安心を担うために活躍できれば」と意気込む。
働きやすい職場に
同隊のメリットとして挙げられるのが、育休職員の復帰支援。24時間勤務を行うことが困難な職員がいることを踏まえ、勤務時間を日中に限定し、育児中の職員が働きやすい環境を整備した。
また、一定の知識、技術、経験から県に認定される指導救命士を隊長として配置することで、救急隊員の指導を行い、隊員が救護の習得を図ることができる。関口晃嗣署長は「様々な立場の職員を配置することができる。指導救命士のもと隊員の技術向上にもつながれば」と期待を込めた。
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