相模原市内の飲食、宿泊業の各団体が新しい会の設立をめざしている。計30近い関連団体の声を1つにして双方業界の地位向上、行政への「発言力」を高めるねらいがあるほか、合同で取り組みを進めることで新型コロナによって打撃を受けた業界を立て直していきたい考えだ。
8月にも合同で要望書
新団体設立に同調するのが、相模原の旅館・ホテルで構成される「相模原旅館ホテル組合」や、「相模原市中央飲食業組合」ら市内飲食団体。
8月には、合同で飲食宿泊業界への経済対策を求める要望書を本村賢太郎市長らに連名で提出。補助金による支援や、双方の業界に特化したキャンペーンの実施などを求めた。
「私たち業界の実情にそぐわない補助金制度や飲食宿泊業への恩恵が少ないキャンペーンが多く、改善を求めるため、互いに協力することにした」と新団体の会長に就任予定の「ホテルラポール千寿閣」などを運営する千寿産業(南区)の代表である岩崎正氏は話す。
声そろえる
新団体がめざすところは明確だ。個店の力では改善が難しい経済対策などに対して声をそろえることで影響力を高めていくことや、合同で企画を実施し各店への集客を図るねらいがある。
「元々、2つの業界はつながり深く相性が良い。共に元気になり地域を活性化させたいと思う」と岩崎氏は話し、「新しい生活様式」に合わせた取り組みなど、経営に関する情報を共有することで、「共にコロナ禍を乗り越えていければ」と語る。
苦戦懸念
実際、市内飲食店やホテルなどの経営は厳しいようだ。調査会社「帝国データバンク」の横浜支社によると、神奈川県内の新型コロナ関連の倒産は9月18日時点で累計23件。うち飲食店が6件と業種別の最多となっている。「コロナ関連の倒産が相模原市では3件あったが、かき入れ時のお盆期間中に集客できなかった飲食、宿泊業は引き続き、苦戦が懸念される」と同社担当者は指摘する。
11月にも
そんな中、岩崎氏らは11月以降の会設立をめざし取り組みを進めている。現在は、まだ会への入会意思が確認できていない飲食団体らと話しを進めているところといい、岩崎氏は「SDGsの研究・普及を行うなど、2つの業界がより発展するためのステップとなるような会にしていきたい」と話している。
新団体の名称は「相模原飲食宿泊業連絡協議会」。1団体、会費を年間1万2000円と定め、賛助会員も募る(同6千円)予定という。
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