2020年市議会12月定例会議において、当時議長だった石川将誠氏(自民)が「一身上の都合」を理由に議長の辞職届を提出。その後、本会議で辞職が許可され、任期途中で議長が交代する異例の事態となった。
石川氏は、昨年11月に週刊誌が報じた、相模原市役所内部のパワハラに関する記事に実名で登場。公平・中立の立場である議長が取材に応じていたことなどを各会派が問題視し、議会運営委員会でも質問や追及が相次いでいた。石川氏は体調不良を理由に12月定例会議を15日から欠席。本会議最終日の18日に、辞職届を提出した。
新しい議長の選出には、これまで相模原市が取ってきた全会派が合意しての「指名推薦」の形式ではなく投票を求める声があがり、18日に11年振りとなる投票による議長選挙が行われた。結果、中央区選出の中村昌治氏(自民)が過半数を超える24票を獲得。新議長に選出された。任期は会派の申し合わせにより、石川氏の残り任期となる今年5月まで。
2度目の大役
中村氏は1961年生まれの59歳。神奈川大学卒。2003年4月に初当選し、現在5期目。11年5月から13年5月まで議長を務めたほか、総務委員会、建設委員会、議会運営委員会の委員長なども歴任している。
中村議長は本紙の取材に対し、最初の就任時の11年に東日本大震災で国難に見舞われた経験を振り返り、「今回もコロナ禍で世界的に厳しい状況の中だが、議会と行政がしっかり連携し、円滑な議会運営に努め、良好な形でバトンタッチできれば。まずは補正予算など速やかに議決し、市民に予算が届くようにした上で市民生活の安全と安心、福祉の増進につなげたい」と話している。