東日本大震災から10年。地震による被害に加え、原発事故による放射能汚染に今も苦しむ福島県を毎年訪れ、被ばくした牛の絵を描き続けている人がいる。区内新磯野在住の画家・戸田みどりさん(71)。「絵を通して被災地の現状を伝え、明日に向けて何をすべきか、共に考えていきたい」。その思いを込めた個展「見捨てられた牛―明日へ」が、4月1日(木)から相模原市民ギャラリー(中央区相模原)で開催される。
20代の頃から画家として活動する戸田さん。2000年代から「水」をテーマに創作を行い、2008年には横浜で「Living Waters―生ける水」と題した個展を開催。翌年には、ニューヨークでも開催されるなど話題を呼んだ。
その状況が2011年に一変する。3月11日、東北地方を襲った東日本大震災。そして、福島第一原子力発電所のメルトダウン。連日放送される津波の映像や汚染水の情報に、「命を育むはずの水が人の命を奪う。被害の大きさに、水を描くのが難しくなった」と戸田さんは振り返る。
原発事故の現場へ
被災地の現状、放射能汚染の影響を自ら確かめたい、その思いから2014年に福島県楢葉町を初めて訪問。巡回の警察官以外、誰もいない町で田んぼや街並みをスケッチブックに描きとめた。「原発事故によって何が起きたのか、少しでも残しておきたかった」
その後、福島県の状況を撮り続けるカメラマン・小林惠さんの写真展で、経済価値のない牛たちを殺処分せず面倒を見続ける『希望の牧場・ふくしま』の存在を知る。どのような場所なのか、興味をかき立てられた戸田さんは15年、画材を手に現地へ足を運んだ。
被ばくした牛
「牧場に足を踏み入れてすぐ思ったのは、『もう帰りたい』でした」。福島第一原発から14Kmに位置する牧場には、300頭を超える牛が暮らしていた。しかし、世話をするのはスタッフ2人とボランティア。当然、手が足りず、地面は牛の糞尿まみれ。その敷地を進むと、皮膚病を患い毛が抜けた牛の姿も見受けられた。「人間のせいで大変な思いをさせている。牛の澄んだ瞳を見ていたら、辛くて一頭一頭謝らずにいられなかった」。この姿を多くの人に伝えなければ―、その思いで丸二日間、手を止めずスケッチに没頭した。
自分に出来ること
帰宅後、体調が優れない日が続いた。それでも絵筆を取り、キャンバスに向き合った。不思議なことに描き始めると、少しずつ気分が回復していったという。「絵を描き、伝えること。それが私に課せられた使命かも」。以降、毎年数日ずつ泊りがけで牧場に通い、牛の姿を追った。
これまでに完成した作品は、6号から130号まで20点を超える。「過酷な環境でも生きようとする牛の姿に何かを感じてもらえれば。そして、福島の人たちの悲しさや辛さにも思いを馳せてもらいたい」と語る戸田さん。「孫の世代に負の遺産を残さないため、私たち一人ひとりが明日について考えなくては」
戸田さんの個展「見捨てられた牛―明日へ」は、4月1日(木)から12日(月)の午前10時から午後5時(初日午後1時から、最終日午後3時まで)。7日(水)休館。入場無料。
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