プロ野球ドラフト会議が10月11日に開かれ、東海大相模高校(相南)の石田(いした)隼都(はやと)投手(3年)が読売ジャイアンツから4位で指名を受けた。緊張した面持ちで同校での記者会見に臨んだ石田投手は、「すごい選手が多くいる球団。その中で勝負できるよう頑張りたい」と意気込みを語った。
栃木県真岡市出身の石田投手。野球経験者だった父・英生さん(46)に幼い頃から指導を受けた。「捕った人が次に投げやすいように、相手の胸に向かって投げる」。キャッチボールの基本はその時にすり込まれた。
小学校、中学校でも投手として活躍。東海大相模に進学後は1年時からベンチ入りを果たし、夏の甲子園でも登板。5回1失点の好投を見せ、ベスト16入りに貢献した。新型コロナウイルス感染症の影響で翌春の選抜大会は中止となったものの、夏に行われた甲子園高校野球交流試合では、大阪桐蔭を相手に7回1失点の好投。全国にその名を知らしめた。
敗北を糧に
名実ともにエースとして迎えた秋の関東大会。記者会見でも「高校時代に一番印象に残っている試合」として挙げたのが準々決勝、東海大甲府との一戦。9回までリードしながら自らの四球もあり、逆転サヨナラ負けを喫した。その辛い敗戦を経て、練習に取り組む姿勢が変わった。「練習であっても全部1番になろう」。エースとして、チームの中心選手としての自覚が芽生えた。
今年の春、2年ぶりに行われた選抜大会では5試合に登板。2完封を含む29回を無失点に抑える見事な投球を披露し、優勝の立役者となった。
仲間の励ましで
春夏連覇を目指して臨んだ夏の神奈川大会は、新型コロナウイルスの集団感染により途中辞退。「何も考えられない」と落ち込んだ時期もあったが、前を向くモチベーションを保てたのは、チームメートのLINE。「お前には次のステージがあるんだから頑張れ」。心のこもった言葉が励ましになった。
この夏は実家に帰り、リラックスして過ごした。戻ってきた息子と久しぶりにキャッチボールをしたという父親の英生さんは「10球くらい受けたら手が痛くなって」と、成長に目を細めた。
東海大相模で過ごした時間を振り返って、「気持ちの面が一番成長した」と語る石田投手。今夏で退任した門馬敬治前監督からは「お前には影響力がある」との言葉をかけられ、常に背中を押してもらった。
「門馬前監督をはじめ、これまで支えてくれた人たちに恩返しをしていきたい。そして本当に頼りになる仲間たちにも、頑張っている姿を見せたい。自分の持ち味は攻めの投球。1年目から1軍で活躍したい」と力強く話した。
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