市内各地で環境講座を行う「さがみはらリサイクル連絡会」の代表を務める 内山 尚美さん 中央区在住 59歳
ＳＤＧｓ、追い風に
○…近年よく耳にするＳＤＧｓ（持続可能な17の開発目標）の中に「つくる責任つかう責任」という項目がある。会として進める資源循環推進活動が世界的な目標にマッチしていることに対し、「資源の循環は他の目標にも大きく影響する。今まで無頓着だった人が、リサイクルや地球の資源に関心を寄せてくれるようになりうれしい」。２月に橋本で行う講座でも、家庭の生ごみを減量させるのに注目されている「コンポスト」についてレクチャーする。
○…今では当たり前になった「牛乳パックの資源化」だが、約30年前はごみとして処理されていた。これに疑問を持ち、新聞紙のように回収・資源化・再利用する取組みを始めたのが同会の始まりだ。同会を知ったのは相模原に越してきた十数年前。10人程いる会員は、それぞれごみの減量化や環境保全について実践してきた大先輩たち。「自分と似た考えを持ち、行動に移している人たちがこんなにいるのか」と驚き、勉強するつもりで入会した。
○…園芸科のある学校を卒業。花や緑には人一倍愛着があるからこそ、しおれた花や枯れた苗をごみとして捨てることに抵抗があった。草花を廃棄しないためにはどうすればいいか、それが自身の活動の原点。性格が「めんどくさがり屋」だからこそ、「ごみが減れば集積所に持っていく回数も減る」という考えも立派な活動理由だ。
○…コロナの影響で家にいる時間が多くなり、家庭で出るごみが増えたという。ＳＤＧｓの概念の浸透もあり、環境保全への世界的な意識は高まっている。同会が講師を務める講座の受講者も、今年度は増加傾向。「せっかくの追い風。若い世代の人が楽しく実践できるよう、伝え方を考えていきたい」
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