緑区澤井在住で、東京都立大学教授の野元弘幸氏(60)が7月19日、市民会館で記者会見を行い、任期満了に伴い来年春に行われる相模原市長選挙に無所属で立候補する考えを明らかにした。
野元氏は会見で本村賢太郎市長による現市政について、「長期にわたる加山(前)市政がもたらしたさまざまな問題や課題を解決するに至っておらず、新しい力による市政改革が必要と考えるに至った」と出馬の理由を述べ、「市民の皆さんにきちんと政策選択の選挙に参加していただきたい」と思いを明かした。
自身が目指す市政・政治として「子ども・若者支援」を最重要課題と位置づけるとともに「行政改革・組織再編」「多様性尊重と国際化」「大規模開発事業中止」「災害に強いまちづくり」の5つをポイントに挙げた。
リニア中央新幹線神奈川新駅設置に関する事業は「持続不可能な環境破壊、残土処理問題などを引き起こす。SDGsの理念に反する」とし、明確に反対。麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業は情報開示や埋蔵廃棄物の調査などが進まない段階での再開は時期尚早との見解を示し、「根本的な見直しが必要」と訴えた。子育てや教育の充実などにも取り組む意欲を示した。
野元氏は前回2019年4月の同市長選に出馬を表明したが推薦団体から立候補辞退を求められ断念した経緯がある。来春の同市長選への立候補表明は野元氏が初めて。