新磯野の相模原看護専門学校(水澤晴代学校長)で8月4・5日、一日看護体験が行われた。
看護体験は(公社)神奈川県看護協会が主催する「かながわ看護フェスティバル2022」の一環で行われたもの。看護に関心のある人や将来看護職を志す人を対象に、毎年実施されている。市内では同校の他に10の病院で実施され(一部中止)、同校には中高生から社会人まで2日間で約150人が参加した。
思いさまざま
同校では体験内容を当日指導に当たる在校生が立案。今年は車いすの移送と新生児の沐浴・着替えを実施した。
この日の指導者の1人、白井文子さんは40歳。介護福祉士として高齢者介護に携わっていたが、医療に関わる仕事がしたいと昨年入学した。「自分の子ども世代の学生たちと勉強するのは刺激になる」と学生生活を満喫している様子。同じく指導に当たった細谷怜花さん(20)も「同じ目標の仲間がいるので頑張ろうと思える」と話す。体験者への指導については「緊張していると思うので明るく、自分から声を掛けていきたい」と笑顔で語った。
参加者は車いす移送では、下り坂を後ろ向きで引いたり、段差の衝撃を少なく登ったりなど移送「する側」と「される側」を体験。新生児の沐浴や着替えでは、約3kgの新生児の人形を使い、体を洗い、拭き、着替えるまでを一通り体験した。
参加者の百野花さんは二俣川看護福祉高校に通う2年生。同校が推薦指定校にあることから「一度見てみたい」と母親の純さんと来校した。指導に当たった学生たちが何度も教える姿に「しっかり技術が身についているのが凄い」と感心していた。また城山高校3年の當麻力飛さんは新生児の沐浴や着替えに悪戦苦闘。「親の大変さが分かった。感謝しないと」と照れ臭そうに笑みを浮かべた。
同校の戸田記世専任教員は「看護士にとって厳しいご時世の中、興味を持ってもらえるのはとても心強い」と喜んだ。また同校について「教員と学生が節度を持った距離感を保ちアットホームな雰囲気で安心して学べる環境」と紹介した。