子どもたちの健康を支えるため、生活習慣を整えるツールを作成している呼吸法研究会(角井都美子代表/上鶴間在住)はこのほど、生活習慣の大切さをキャラクターが説明する絵本「僕らのヒーロー白血球のキュウちゃん」を制作、10月ごろに出版する予定だ。楽しみながら健康的な生活習慣を続けられるようにと、シールを活用する記録表やバロメーターをはかるツールも作成している。
同会の角井代表は元聖セシリア女子短期大学子どもの保健担当教員で、専門学校や大学では看護師などを育ててきた。また、学童と触れ合う機会があった中、幼い子どもたちから学生まで体調不良に悩まされる子どもが増えていることに気づいたという。
最近では新型コロナウイルスの影響による不調も多く見られたことから、幼い子どもたちの健康づくりを支えようと絵本作りの活動を始めた。
キャラクター生み出す
角井さんは相模原市の市民ファンド「ゆめの芽」助成金を利用して健康ツールを作り始めた。「生活のあり方を変えれば体の調子は改善する」と強調する角井さん。ページの構成や下絵は角井さんが制作し、親しみやすいデザインは女子美術大学に通う関口宏美さんが担当した。
絵本の構成には角井さんがまとめた研究論文や幼児教育学科でまとめたものが基盤になっている。小学校高学年の児童向けには理解しやすい解説を加えており、低学年児童向けには絵と登場人物の会話のみで伝わるように工夫されている。さらに、愛着を持ってもらおうと白血球の「キュウちゃん」というキャラクターを生み出した。
3つのツールで支える
子どもたちが自ら健康的な生活習慣を継続できるようにと、絵本のほかに継続行動の支援ツールとして親しみやすい柄のシールを貼る記録表や自己モニタリングツール「元気メーターシール」を制作、シールを貼ることで楽しみながら正しい生活習慣を続けられる工夫を凝らした。
女子美術大学生の関口さんが描いた絵本のキャラクターなどの雰囲気が「自分の理想とマッチしており満足している」という角井さん。近隣に住む住民に作ってもらったキャラクターの風船やグッズを手にし、キャラクターの認知度が広まることを望んでいる。
同会では3つのツールを1セットとして1000セット制作。小学校や保育園、幼稚園には無料配布したい意向がある。助成金では制作費の全額を賄いきれないため、不足分は1口5000円で寄付を募り、寄付者には返礼として1セット送られる。寄付金の集まり状況では販売も検討するという。
問合せは同研究会【メール】tsunoi@gf7.so-net.ne.jp、【電話】042・746・8105。
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