ソレイユさがみで「お父さんのための読み聞かせ講座」の講師を務める 中本 茂美さん 松が枝町在住 72歳
絵本の魅力、伝え続ける
○…子どもたちに「美しい文章や絵に触れる機会を増やしたい」。児童書専門店「よちよち屋」を開いて約40年。年月を経てなお強くなるのは子どもたちへの想い。「絵本は子どもの感性や想像力を伸ばし、人として生きる力を育んでいく」と穏やかに説く。今回の講座に「お父さんが本を読むのは素敵なこと。絵本のことをたくさん知ってほしいです」と微笑む。
○…東京都目黒区出身。父が転勤族で中学2年から結婚までを大阪で過ごす。子どもの頃は運動に明け暮れ、本は全然読まなかったという。大学では幼児教育学科を専攻。そこで絵本に触れ、正しい読み聞かせ方を学んだ。児童書に深く入り込んだのは子育てをしていた時「子どもと本」(山本まつよ著)に出会ってから。「本当に子どもたちのための優れた本だけが掲載されていた」。感銘を受け自身も「何かしたい」と、まず自宅で「文庫」を始め、40歳で児童書を専門に扱う本屋を開業。店内には「人にとって大切なこと、真実を伝える本」が所狭しと並び、大勢の子どもや親たちが集う憩いの場所にもなっている。
○…初めて本以外で「面白い」と感じた「刺繍」に最近、はまっている。まだ始めたばかりだが、時間を忘れて没頭する時もあるそう。「楽しいです。最近やっと自分の時間が持てるようになって」と目を細める。
○…今夏、長野で1カ月限定の本屋を開く。まずはその成功が目標だという。忙しい日々での準備にも「もっとたくさんの人に絵本の大切さを知ってほしいから」と苦労さは微塵もない。今後は「現在、4つの保育園で行っている読み聞かせボランティアの充実と、言葉の離乳食でもある『わらべうた』を広く伝えていきたい」。生き生きとした表情で語った。
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