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人気漫画で注目 淵辺義博 大沼に伝わる大蛇伝説

文化

公開:2025年1月30日

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龍像寺が年に一回読経する大沼観音堂
龍像寺が年に一回読経する大沼観音堂

 週刊少年ジャンプで連載され、テレビアニメにもなっている「逃げ上手の若君」。鎌倉幕府滅亡後、生き残った少年・北条時行が足利尊氏から逃げながら成長する物語で人気を集めている。登場人物の一人、淵辺義博は大沼にもゆかりがある。

 室町幕府初代将軍、足利尊氏の弟である足利直義に仕えていた淵辺義博。鎌倉時代末期から南北朝時代の軍記物語「太平記」によれば直義の命令で後醍醐天皇の皇子である護良親王を殺害したと伝わっている。

英雄として

 大沼地域はかつて、その名の通り大きな沼地であった。

 地域に伝わる伝説によると、この沼には大蛇が住んでいて、風を呼び雨を降らせたり岸を通行する人を捕えたりして人々を困らせていたという。村人たちが助けを求めたのが淵辺義博。大蛇が義博に襲いかかったが、義博は微動だにせず弓矢で射たという。大蛇の死体を頭、胴、尾の3つに切断しそれぞれ葬りその場所に、竜頭寺、竜像寺、竜尾寺を建立した。現在残るのは中央区の龍像寺のみである。

 同様の伝説が境川にも存在する。大沼公民館館長の佐藤純さんによれば「境川の伝説の方が本流で、大沼の伝説は後から作られたものではないか」とし、「蛇や龍が暴れたという伝説は、川の氾濫の象徴だったのでは」と推測する。

 大沼には観音堂がある。龍像寺が年に一回読経をしていることから「淵辺義博の伝説をはじめ、大沼と龍像寺は何かしらの関わりがあるのでは」と住職の倚水能生さんは話す。

 天皇の皇子の命を奪ったことで「逆臣」とされている義博だが、実は殺してはおらず密かに宮城県石巻市へ逃がしたという説も。大蛇を退治した伝説など地元では英雄として親しまれている。

▽参考文献 神奈川県商工部貿易観光課編「観光神奈川見聞記」/座間美都治「相模原民話伝説集 改訂増補」

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