エースが奮闘 躍進5位 青学『箱根駅伝』 最高成績でゴール
1918年の創部以来、最高位の成績で”大躍進”のフィニッシュ―。第88回東京箱根間往復大学駅伝に、4年連続17回目の出場となった青山学院 大学(相模原キャンパス=中央区淵野辺)は、総合5位の好成績でゴールテープを切った。また、個人では”花の2区”で、出岐雄大(できたけひろ)選手(3 年)が1時間7分26秒のタイムで、青学初の区間賞を受賞。エースが集う区間で「9人抜き」。圧巻の走りを見せた。本紙では原晋監督をはじめ、出場全選手 に話をきいた。
エース出岐選手見せた!9人抜き原晋監督インタビュー
―創部以来、最高の成績でしたね。
考えていた結果の最高のものになりました。
―3年前は22位でした。8位、9位、5位と毎年結果を残してきました。
4年生を中心に、1年1年時代を築いていこうという積み重ねですね。やっている競技は地味なので、規則正しい生活をするということに尽きます。
―今回の躍進の一番のポイントとなったのは?
1区の佐藤ですね。早稲田のエース大迫(おおさこ)選手がハイペースでいくことはわかっていた。その中でくらいついて、いい流れでタスキを渡してくれました。
―例年だと箱根の後の休みは2、3日ですが、今年は1週間と長めですね。
休みも大事(笑)。両親や相模原・町田を含めた地元の方々、故郷の友達、そうした様々な理解者の支援・声援があって、自分たちは走っているということを、改めて感じて欲しいんです。「お正月見たよ。すごかったね」と言われることが、”走る意欲”を沸き立たせますから。
―来年の箱根駅伝出場も決まりました(10位以内はシード)。
エース出岐を中心としたチーム作り、また4月からは高校駅伝でスーパーエースとして活躍した、新一年生が加入します。優勝を目指す土壌は整いつつあります。まだ通過点です。5位では満足できないチームだとは思っています。
出場選手コメント
▼1区 佐藤研人(1/初)
あっという間の20Kmで、楽しむという余裕はなかった。ただ、出岐さんという”絶対的なエース”が先頭に追いつける、最低限の差で自分のレースが終われた。
▼2区 出岐雄大(3/3)
12月中旬から右足のアキレス腱付近が痛く、個人としてはコンディションが悪かったのですが、状態がいいときと比べても、結果的によかった。区間賞を取 れたのは、学生トップレベルの村沢選手(東海大)の調子が悪かったのもあったが、自分の力を出し切れば、勝てないこともないと思っていました。今後はま ず、自分たちの立ち位置をしっかりと見つめ、過信ではなく自信を持っていければ、これからもチーム全体のいい走りにつながる。
選手に聞く
▼3区 福田雄大(2/2) 目標(3位)に近い所まで来れて、”躍進”の年となった。(去年の1区のような)集団ではなく、一人で走ることになったので難しかった。ペースは感覚でつかみ、走っていました。
▼4区 遠藤正人(2/初)
自分の実力通りのベストな走り。10月に肺の病気を患い、十分に練習が積めなかったので、最後の3Kmのスタミナがなかった。
▼5区 小嶺篤志(3/3)
毎年成績がよくなっていく上昇中のチームで、走らせて頂けているのはありがたいこと。個人の成績としては横ばいですが…。
▼6区 竹内一輝(2/初)
自分としては悪いタイムではなかったが、後ろから一回抜かれたのが悔しかった。来年も6区を希望しているが、もう抜かれたくない。
▼7区 川村駿吾(4/3)
自分たちはチームを抜けるが、今度はより強い一年生も入る。下手すると下位のチームにすくわれるという危機感を持っていれば、これからも強くなれる。
▼8区 井上尚樹(2/初)
入部する以前は、やっとシードが獲得できるチームだった。去年、今年とレベルが上がり、そんな上昇中のチームで刺激を受けながら、上のステージにあがれればと思い、青学に来ました。その思いがどんどんと現実のものとなり、嬉しい。
▼9区 横山拓也(3/3)
出岐の区間賞、またチームとしても穴はなく、好材料が見つかった大会だった。更に来年は大型新人が入り、パズルでいうと”いいピース”は揃ってきた。それをどう当てはめて、完成させていくかですね。
▼10区 大谷遼太郎(3/初)
五位だった時に、五本の指をひろげて、ゴールテープを切るパフォーマンスは走る前から決めていました。来年もアンカーを走りたい。どんなポーズをするかはこれから考えて行きます(笑)。
※括弧内の学年の後は、箱根駅伝の出場回数
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