地元サッカークラブ・SC相模原は2020シーズンのJ3リーグで2位の成績を収め、念願のJ2昇格を果たした。2008年にクラブを創設、J3に参入してから7年目にして昇格したSCは、2月27日のリーグ開幕に合わせ、今シーズンの練習を開始。J2への定着をめざし、J2リーグ全22クラブと熱戦を繰り広げる。
Jリーグは1月12日、J2リーグの開幕カードを発表。SCの初戦は2月28日(日)、京都サンガFCとホーム相模原ギオンスタジアムで対戦することが決まった。キックオフの時間は1月22日(金)に発表予定。
初戦で対戦する京都は2000年からJ1リーグに参入し、02年に天皇杯を獲得、01年と05年にJ2リーグを制している強豪。SCは総力戦で勝利をつかみ、勢いに乗りたいところだ。
三浦体制2季目
14年にJ3参入後、16年は11位、17年は12位、18年が9位と下位に低迷していたSCは、19年シーズンから横浜マリノス(現横浜F・Cマリノス)などで活躍した三浦文丈監督が指揮を執っている。同年、元日本代表の稲本潤一が加入するなど18人が新戦力として期待されたが、結果は15位に終わった。
三浦監督就任最初の年に掲げたスローガン「変革」を、そのまま継続し臨んだ昨シーズン。19年から半数以上の選手が入れ替わり、ホムロ、ユーリのブラジル人選手を獲得するなど期待が寄せられた。しかし、新型コロナの感染拡大によりリーグ開幕は延期に。いつ始まるか分からない中、選手たちは自主トレを行うなど開幕に備えていた。
そして6月27日、ホームギオンスで迎えた開幕戦。Y.S.C.C.横浜と対戦し、0対0のドロー発進となったが、2戦目に初勝利を挙げると、シーズンを通し上位争いを繰り広げた。リーグはブラウブリッツ秋田が快進撃を続け、2位を大きく引き離して早々に優勝を決めた。
順位争いが白熱
9月28日にJ2昇格に必要なライセンスを取得したSCも9月19日の引き分け以降、19戦無敗と強さを見せつけた。後半、J2昇格の2位争いは混戦となり最終節までもつれる。終盤、5試合を残して迎えたホーム戦では、ガイナーレ鳥取に勝利し2位をキープするも、次節の引き分けで3位に転落。ホーム最終戦の秋田戦もドローで2位浮上とはならなかった。
それでも、12月20日に行われた最終節に劇的な展開が待っていた。3位のSCはアウェイでFC今治と対戦。SCがJ2に昇格するためには勝利が絶対条件で、2位AC長野パルセイロが引き分け以下になる必要がある中、SCは幸先よく先制すると、追加点を決め2点リード。1点を返されるが必死の守備で1点を守り切ったSCが勝ち点3をつかむ。同時刻に行われていた長野はホームで敗戦。SCが逆転でJ2昇格を果たした。
新戦力加わりJ2へ
13日に稲本の契約更新、16日には三浦監督の続投が発表された。新加入選手など楽しみな戦力も整いつつある。2月には御殿場(静岡県)でのキャンプに臨む。「緑の軍団」がチーム一丸となって開幕に照準を合わせていく。