相模原市立博物館の館長に4月1日付で就任した 並木 さとみさん 中央区在住 58歳
一般目線で「お手伝い」
○…この春、相模原市立博物館の館長に就任した。市役所職員として文化振興に関する仕事が長かったため、「生涯学習の仕事に携わることができてありがたい」という。館長としては主に職員の労務管理や施設管理などを行い、誰もが気持ちよく働ける環境づくりに力を入れる。職員から提案された企画をより良くするため、アドバイスするのも役割だ。
○…博物館が扱うテーマに関する専門的な知識はないが、「一般目線」で意見を言うことができるのが強みだと考えている。職員には「私がわかったら子どももわかるから」と伝えている。「意見を言うときは、あくまでみんながやりたいことのお手伝い」。対話の中で何をやりたいのかを理解し、色々な人の意見を取り入れるのが並木流の舵取り。「みんなで考えたほうが良いものができるから」
○…生まれてすぐに相模原市に移り住んで以来、ずっと住み続けている。中学生から高校生の頃は、子ども会の「ジュニアリーダー」として熱心に活動した。活動内容は、クリスマス会やキャンプなど、子どもたちがやりたいことのお手伝い。市役所で働き始めたのも、「子ども会に参加していた市職員が楽しそうだったから」
○…博物館は来年で30周年を迎える。四季を感じられる体験型のイベントの拡充を図るつもりだ。館長になるまで、博物館は「そこにある物を見るところだと思っていた」。実際には、植物を保護するイベントなど体験を大事にする企画も多くて驚いた。子どものときの体験は大人になったときに生きるため、体験が大事だと考えている。「今以上に訪れやすい施設にしたい。散歩ついでに来てほしい。入ってみると、もしかしたら興味がわくものがあるかも」
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