相模女子大学高等部(文京)バトントワーリング部の中村雛子さん(2年生)が8月にスウェーデンで行われたIBTF世界フリースタイル&リズミックトワール選手権大会で金メダルを獲得した。中村さんは世界一の快挙に「プレッシャーもあったが、楽しんで演技をした」とコメントした。
中村さんが出場したのは、フリースタイルソロ女子ジュニアの部。バトンを1本使い、2分間の中で演技をする。15カ国31人が出場した。
中村さんはバトン経験者である母親の影響で7歳から始めた。同部の活動に加え、クラブチームのヨコハマリトルメジャレッツ(横浜市)に所属している。
代表に選ばれてから約5カ月間、クラブチームで毎日約3時間練習。勉強と練習の両立が大変だった。
スウェーデンへ立つ日、同じ部活の仲間たちが空港へ見送りに来た。中村さんは「寄せ書きアルバムと応援のうちわを渡されたのが嬉しかった」と話す。
予選から1位
日本代表は初めての経験であったため、「たくさんの憧れの選手の中に自分もいることで代表を実感した」と振り返る。自分が楽しめる時が良い演技をしている時のため、とにかく楽しむことを考えて世界に挑んだ。
演技中に楽しみにしていたことは、観客の応援。世界大会は日本とは違い、演技中にラッパやベルを鳴らして競技を盛り上げる。
踊る前にプレッシャーがあったが、「順位を気にしてはいけない」と自分を奮い立たせた。
予選も準決勝も1位。準決勝では良い演技ができて嬉しかった。決勝ではミスをしてしまい、「だめかもしれない」と不安だった。しかし、モニターに表示された順位は1位。安堵と同時に驚きが込み上げた。
世界1位になった際、たくさんのメッセージが寄せられた。印象に残るのは祖母への報告。「頑張ったね」と言葉を掛けられた。その後祖母は逝去。「メダルをかけてあげることができて良かった」と中村さんは話す。
中村さんはバトンの魅力について、「技ができることに達成感があること」だという。今後は部活の一員として、目の前にある大会を大切にしていきたいそうだ。
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