県立津久井養護学校(若柳)で9月22日・23日、学校に一晩宿泊する実践的な防災訓練が実施された。
大災害発生後の避難所での生活体験を通じ、自助・共助の精神を高めることなどを目的に、神奈川県が今年度初めて取組んでいる事業。県内の公立校に意向を確認し、初年度は試験的に7校が実施の運びとなった。
敷地周辺が土砂災害警戒区域に指定されている同校は、災害時に道路が寸断されるなどして孤立する恐れがあり、有事には校内で救助を待つことも想定される。塚田久美校長は「一度は子どもにこういう経験をしてもらい、また互いの命を守ることを考える機会にしてほしい」とねらいを話す。
訓練には同校の高等部1、2年の約20人と職員が参加。地震発生の合図に身を低くし、教室から体育館へ移動。段ボールで仕切りを作り、マットと毛布を備えた。生徒が段取りよく真剣に取組んだ結果、速やかに避難所が完成。夜になると非常食や暗闇での行動を体験し一夜を過ごした。
今回は近隣住民も訓練に参加。奥畑自治会の鈴木克枝会長は「いざという時はここに避難することも考えられる。せっかく地域に学校があるのだから互いに連携していければ」と話した。
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