自然環境保全センター(厚木市)は2月1日に、スギ(昨年12月に調査)に続き、花粉の飛散量を予測する上で根拠となる、ヒノキの雄花の着花量の調査結果を発表した。それによると、”昨年の5倍増”と予想されたスギ同様、今年の春のヒノキの花粉の飛散量は、かなり多いと予想している。
近年スギに加え、花粉症の原因となるヒノキの花粉が増えている。ヒノキは植栽された時期が新しく、雄花をつける樹齢に達する樹木が近年増えているからだ。
同センターは、こうした状況を踏まえ、2012年度からヒノキの雄花の着花量の調査を実施。一昨年度初めて調査結果を公表し、全国で初めてヒノキの雄花量による花粉飛散予測を行った。調査は県内40カ所のヒノキ林で実施した。
それによると今年度、着花点数の平均値は80・8点。昨年度の34・1点を大幅に上回っている。調査を始めてから6年間の平均値は、50・1点で、今回の結果が過去最高の点数を記録した。また、40カ所の内、緑区が位置する県北部が87・8点と県内で最も高い結果となっている。
同センターによると、「昨年夏の気象(横浜地方気象台「海老名観測所」)では、7月の平均気温は平年の108%、降水量は66%、日照時間が平年の113%と、雄花が多くなる条件となったためと推測する」と話す。一方、8月の平均気温は平年並みだったが、降水量は平年の106%と多く、日照時間も平年比95%と雄花が少なくなる気象条件だったが、過去最高の着花点数となった結果に対し、同センターは「直接の関係はまだわからないが、7月の猛暑が影響していると考えられる」と話した。
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