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市内2イベント中止へ 五輪で警備体制整わず

文化

公開:2020年1月23日

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地域の夏の風物詩となっているさがみ湖湖上祭
地域の夏の風物詩となっているさがみ湖湖上祭

 例年8月1日に県立相模湖公園・相模湖湖上で開催されている「さがみ湖湖上祭花火大会」と、7月最終の土日に中央区上溝地区で行われている「上溝夏祭り」が今年は中止となることがわかった。夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催される影響で警備体制が整わないことによる。

中止は過去2回

 「さがみ湖湖上祭花火大会」は、1948年に人工湖の建設に関連して亡くなった人の慰霊と湖の安全を願うために始められた県内でも有数の歴史を持つ大会だ。周囲が山に囲まれていることから音が響き、また湖面に映える幻想的な光が毎年好評を博している。

 今年は7月24日から8月9日までオリンピック、8月25日から9月6日までパラリンピックが開催されることから、同大会実行委員会は、昨年春から地元警察や自治会、商工会、観光協会などとも何度も開催に向けての協議を重ねてきた。しかし、五輪の時期と重なるため、例年の日程での開催は警察官や民間会社など、警備人員の確保が難しいと判断。また、前倒しや9月への延期も検討したものの、今度は梅雨やパラリンピックと重なることから、昨年9月に正式に中止を決定した。

 同実行委員会によると、「70回の歴史の中で中止になったのは、荒天によるものと東日本大震災の年の2回だけ。残念ながら中止を決定することになった」と話す。

「来年は盛大に」

 「かながわのまつり50選」にも選ばれている「上溝夏祭り」は、江戸時代から2百年以上続く伝統行事。神輿と山車がまちを練り歩く姿は圧巻と言われる。同実行委員会の小林充明会長は「悪天候で急遽中止されたことはあったが、事前に決定したことは記憶にない」と話す。

 同実行委員会は、7月25日・26日に予定される自転車ロードレース競技のコースと日程が決定した2018年の夏以降、警察や自治会、祭り関係者との会議を幾度も重ねてきた。来場者の安全確保が十分にできるだけの警察官や警備員の数を揃えることが難しく、「開催日をずらしたらどうか」などの意見も出されたが、有効な打開策を見い出せなかった。

 1月9日、市と相模原警察署へ正式に開催中止を報告した同会。小林会長は「今年は止む無く中止となったが、来年はその分、盛大な祭りになると思う」と語った。祭りは中止となるが、自治会ごとの渡御(氏子回り)は実施される予定。

七夕は開催の方向

 五輪・パラリンピックが開催される7月24日(金)から9月6日(日)の間に例年開催されている市内の主なイベントのうち、「橋本七夕まつり」は例年通り開催する方向で、4月に実施される実行委員会で正式に決定する予定。8月の城山夏まつりも開催が決定。他のイベントも、日程の変更や、中止にするのかどうかを検討している状況だ。

上溝夏祭りで賑わう本宮=写真は昨年
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