中野にある敷地内で、建替え工事を行っていた津久井合同庁舎本館(中野937の2)がこの程完成し、2月16日に同庁舎で竣工式が行われた。津久井地域における県の出先機関としてだけでなく、防災上の重要な拠点施設としての機能や役割も担っている。県では「津久井地域の振興に役立つよう、運用していきたい」と話す。
旧津久井合同庁舎は、1969年12月に建築された。旧4町時代は、津久井地区行政センターをはじめ、県税事務所、県保険事務所、県土木事務所、県教育事務所など、行政の根幹を形成する様々な県の機能が集約されていた。相模原市と合併し、2010年に政令指定都市になってからは、県から市に様々な行政機能が移行したため、それまで行っていた業務が市役所や県央地域県政総合センター(厚木市)などに分散され、庁舎内のスペースに余裕が生じていた。加えて庁舎が、建築後50年以上を経過し、老朽化が著しく安全面で支障をきたしていたため、今回の建替え工事となった。
新本館の新築工事は当初2017年度を予定していたが、建て替え用地が、文化財保護法で定める「周知の埋蔵文化財包蔵地」であることから、試掘調査を実施。その結果、奈良・平安時代及び縄文時代の土器や矢じり、竪穴式住居跡などの遺構・遺物が確認されたため、新築工事前に発掘調査を行い、工期を約1年間延期した経緯がある。工期は本館の1期、車庫・倉庫棟の2期にわけて施工された。第1期工期は2018年10月から20年1月、第2期工期は19年6月から20年3月までとなった。
新築された本館は、鉄筋コンクリート造の4階建て。延床2996・88平方メートルと旧庁舎に比べて約半分の面積となる。1階に相模原県税事務所津久井支所、2階に厚木土木事務所津久井治水センター、3階に県央地域県政総合センターの水源の森林部・地域農政推進課、4階に大・中会議室が入庁する予定になっている。また、合同庁舎が県の広域防災活動拠点(県央津久井地域)になっているため、貯水槽や貯水タンク、車庫・倉庫棟には、支援物資を保管するスペースが設けられている。
竣工式に30人
16日の竣工式には、本村賢太郎市長、中島伸幸緑区長、長友克洋・山口美津夫県会議員など来賓者をはじめ関係者約30人が出席。本村市長は「台風被害に県には大きな支援を頂いている中、念願の津久井合同庁舎ができたことを嬉しく思う。これから津久井警察署も移転してくるので、さらに広域の防災機能の拠点とした整備体制が出来てくるのでは」と話した。
なお、旧庁舎の跡地には、津久井警察署が移転して建設される。旧庁舎は今秋に解体工事が開始され、新しい津久井警察署は、2023年に供用が開始される予定となっている。
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