公益社団法人相模原青年会議所(飯塚侑理事長/以下JC)と内出中学校(緑区下九沢・齋藤敦校長)が協力して、古布からエコバッグを製作する事業「地球にやさしいエコバッグ大作戦」を実施している。
同事業はJCの組織内にある青少年育成委員会が企画。八木さやか委員長が今年度の活動を「青少年の育成とSDGsを組み合わせて何かできないか」と考え模索していたところ、JCの活動の中でヨーロッパ諸国が資源の循環に軸を置いた経済活動を重視していることを知り、リサイクルに着目。子どもたちに古布を再利用した製品づくりを体験してもらいながら、同時にSDGsに対する関心を高めることを目的に掲げた。製作にあたり、不要な衣類などの古布を繊維にまで分解して生成した生地を使用。環境問題への意識の向上も図るため、製品はエコバッグに定めた。
そこに名乗りを上げたのが同校の生徒会本部役員の生徒たちだ。同校はこれまでも授業でSDGsについて学習するなど理解を深めており、事業内容を知った生徒自らが八木委員長に連絡を取って協力を申し出たことから共同製作につながった。森田咲和さん(3年)は「初めて自分たちの力でSDGsの目標達成に協力できると思い、事業を知った時はとてもワクワクした」と振り返る。
生徒たちは3月から古布の回収を開始。90リットル入る回収箱を6つ手づくりして昇降口などに設置したほか、登校時間には箱を持って校門の前に立ち、協力を呼びかけた。加えて事業の周知のためにSDGsや集めている古布の種類などについて記載した配布物も発行した。4月末まで続けられた回収活動では、箱6つが全ていっぱいに。八木委員長は「想像以上にSDGsに対しての理解が深く、積極的に取り組んでくれてありがたい」と生徒たちに感謝の気持ちを明かした。
完成品は11月ごろ全校生徒に配られる予定。同校ではバッグにSDGsをテーマにしたデザインを施した後、1月に近隣に移転してきた相模原協同病院に寄贈する計画も進めている。地元の医療従事者に感謝を表すとともに、地域にSDGsへの意識を広めたい考えだ。生徒会長の小林拓夢さん(3年)は「活動を通して環境問題に対しての理解が深まれば。事業に協力することで学校の成長や発展にもつながると思う」と話すと、森田さんは「古布を回収箱に入れるだけでも、目標達成に向けて一歩踏み出せたんだと実感してほしい」と期待を寄せた。
クラファンを実施
JCでは同事業のエコバッグ製作に必要な資金をクラウドファンディング(ネットでの資金援助)で募集している。返礼品にはエコバッグや活動報告書、自主製作の絵本などが贈られる。5月11日(火)まで実施中。詳細は同事業名で検索を。
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