発達障がいや知的障がいがあっても気軽に理容室や美容室を利用してほしい--。そんな環境を地域につくろうと、理美容師らのグループが世界自閉症啓発デーの4月2日、啓発イベント『発達凸凹さんフェスタ』を杜のホールはしもとで開く。「我が子の成長を一緒に見守ってくれる理美容師がいることを知ってほしい」と参加を呼び掛けている。
理美容院みつからず
イベントを主催するのはNPO法人セルフ。理美容師と保護者の懸け橋になるマッチングサイトの周知を図り、「発達障がい児のための理美容」というジャンルのすそ野を広げるのが目的。
同NPOによると、発達障がいの特性によって、髪を切ることが出来なかったり、髪を切ることが苦手だったりするケースがあるという。そのため、髪を切ってくれる理美容院が見つからず、困っている保護者が多いのが実情だという。
ノウハウを全国へ
同NPOの活動は佐賀県の美容師で、代表を務める安永康子さんを中心にスタート。知的障がいと自閉症がある子どもを持つ安永さんが、障がい児の髪を切る理美容師の必要性を感じ、自らが専門の美容師になったという。
発達障がいの子どもが安心して利用できるためには、配慮やノウハウが必要とされる。同NPOでは、発達障がい児を支援する理美容師がいることを知ってもらい、全国に広げようと、ホームページ『発達凸凹さんヘアカット』での情報発信に取り組み、保護者への支援や啓発活動にも取り組んできた経緯がある。
CFで開催実現
今回の相模原市内でのイベント開催は、同NPOで理事を務める理容師・半谷秀昭さんが相模原市在住ということもあり、相模原市や相模原東ロータリークラブなどの後援を得て企画。開催に向けてネットで寄付を集めるクラウドファンディングを実施したところ、目標金額の50万円を大きく上回る130万円超が集まり、実現した。
半谷さんは「障がいのある子どもの受け入れを断るサロンが多いのが実態。その理由の多くが障がいについて理解されていないということ。イベントで障がいを理解してもらい、受け入れてもらえるサロンを増やしていきたい」と話している。
栗原類さんら登場
今回のイベントのヘアアレンジショーにはファッションモデルで俳優の栗原類さんが登場する。また相模原市出身の落語家・古今亭佑輔さんが登場するほか、トークセッションには株式会社ひいらぎ代表取締役で発達障がいに関する著書で知られる茂呂史生さんが登場する。
そのほか、歌とダンス、親なき後の問題などのセミナー、絵画コンテストが企画されている。
イベントは午前10時30分から午後3時30分。参加費無料。問い合わせは半谷さん【携帯電話】080・4167・0987。
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