小学校６年生と中学校３年生（義務教育学校の当該学年含む）を対象とした｢２０２４年度全国学力・学習状況調査｣の結果がこのほど発表された。相模原市の平均正答率は中学生の国語が全国平均を上回った。一方で小学生の算数、中学生の数学は全国平均をやや下回る結果となった。
同調査は文部科学省が義務教育の機会均等とその水準の維持向上を目的に２００７年度から毎年行っている。今年度は４月18日に実施された。
相模原市の小学生について、国語の平均正答率は67％で全国平均と比べて０・７ポイント低く、算数は63％で０・４ポイント低かった。両教科とも相模原市の小学生は全国平均をやや下回った。
中学生について、国語の平均正答率は59％で全国平均と比べて０・９ポイント高かった。数学は52％で０・５ポイント低かった。
相模原市ではこれまで、国語の｢書くこと｣の区分の正答率が全国平均を下回る傾向が続いていた。こうした状況を受け、２０２０年から｢３つのじ｣を合言葉にした指導に取り組み、問題を解く際に｢時間｣｢字数｣｢条件｣を意識することを強化したという。その結果、今年度は小学生が69・６％で全国平均よりも１・２ポイント高く、中学生は67・５％で２・２ポイント高かった。
同調査の開始当初、相模原市は全国平均を大きく下回る傾向が続いていたが、今年は小、中学生ともに全教科で全国平均との差が１ポイント以内に収まった。
県内の政令市と比較すると、中学生の国語は相模原市と横浜市は同程度だったものの、小学生の国語、小中学生の算数・数学は横浜市と川崎市を下回った。特に算数・数学では川崎市を４ポイント下回った。市の担当者は｢他市との差は市の取り組みだけによるものではない｣とした上で｢結果を出している自治体の取り組みを参考にしたい｣と話す。
小学生ＩＣＴ低く
テストと同時に実施したアンケートでは生活習慣や日頃の勉強の様子などを調査した。ＰＣやタブレットなどのＩＣＴ機器の使用頻度を尋ねる項目では、週３回以上と回答した中学生の割合は71・６％で全国平均よりも７・２ポイント高かった。一方、週３回以上と回答した小学生の割合は48・６％で全国よりも10・９ポイント低く、県の平均よりも17・８ポイント低かった。市の担当者は｢発達段階に応じた活用が大切で、全国を下回ることが必ずしも悪いことではない｣としつつ、｢今後は児童のIＣＴ機器の活用も積極的に進めたい｣と話す。
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