神奈川県内の高校で福祉を学ぶ生徒たちの介護技術の向上を目指し毎年開催されている「神奈川県高校生福祉研究発表会」(同実行委員会主催、県教育委員会共催)が7月に県立よこはま看護専門学校で行われ、津久井高校がベッドメイキング部門で最優秀賞、介護技術部門および研究発表部門で優秀賞に選ばれた。
同発表会は、生徒たちの知識と技術を発表する機会の場をつくるとともに、生徒同士が協議や意見交換、交流を通してさらに成長することを目的に毎年実施されている。
今年度は「ベッドメイキング部門」に4校、「介護技術部門」に3校、「研究発表部門」に4校が参加した。
ベッドメイキング部門は1チーム2〜3名、競技は2名で行う。制限時間の5分以内に、いかに美しく清潔で安全に手際よくシーツを敷けるかが競われる。同校からエントリーした選手は2年生の大栁春花さん、小田蒼来さん、久保田空來さんの3人。当日は大栁さんと小田さんがペアとなり本番に挑んだ。
悔しさをバネに
同校では毎年、出場選手を校内予選で決める。大栁さんと小田さんの2人は昨年もペアを組み、予選に臨んだが3位で涙をのんだ。「リベンジの気持ちで挑んだ」という今年の校内予選で見事1位となり、県への出場権を手にした。校内2位のペアから久保田さんがもう一人のメンバーに選ばれ、三人で1チームとなり、練習に励んだ。
大会1週間前は、毎日放課後に集まり、先生や先輩に協力してもらいながら1〜2時間、練習を重ねたという。大栁さんは「毎日不安で頭がパンクしそうだった。でも、当日頑張るしかないと言い聞かせた」と振り返る。小田さんは「二人とも細かいし練習ではよくもめたよね」と笑った。
ベッドメイキング部門は、シーツを敷き始める準備段階から終了まで、8つの評価項目の出来で採点される。審査員が「ベッドのストッパーを確認したか」「シーツは張りがあり、しわはないか」「枕元の三角コーナーが崩れないようにきれいにできたか」など細かく審査した結果、同校が最優秀賞に選ばれた。
経験を生かす
中学3年生で訪れた体験入学の時からベッドメイキング大会に興味を持った大栁さんは「小田さんと出場できたことがうれしかった。先生や先輩のお陰でたくさん学べて良い経験になった」と話す。小田さんは「三人で協力して、たくさん練習もした。優勝できてうれしい。先生や先輩に感謝」と笑顔。サブメンバーとして尽力した久保田さんは「二人のお陰で自分も上達できた。プラスになった」と語った。
指導にあたった依田春佳教諭は「普段は自信なさげな三人ですが競技ではピタッとはまる。優勝したことで表情も明るく、自信もついたように思う。来年もぜひ、違う部門に挑戦してほしい」とエールを送った。
ベッドメイキング競技の様子が身近で見られる同校の体験入学は9月28日(土)に行われる予定。
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