津久井商工会女性部(本多里美部長)は9月19日、淵野辺小学校(中央区)で児童とともに郷土料理の「かんこ焼き」の調理実習を行った。
当日は、総合的な学習の時間で相模原市の農業や伝統的な農作物についての学習を進めている5年1組の児童が参加。女性部の5人の部員が児童に生地、具材のつくり方などを説明し、焼く、蒸すなどの調理を経て完成させた。この日の具材はあんこと切り干し大根。口にした児童は「味がしみて美味しかった。家でまたつくってみたい」などと話した。
女性部の本多部長は「昨年は高校で開催したが、小学校での出前授業は初めてだった。安全面に配慮しながら、人手と場所も含めて、いずれは多くの方にかんこ焼きを知ってもらえるように活動していけたら」と話した。
かんこ焼きは、四季折々の具を小麦粉の皮で包み、焼いて蒸したおやきのような食べ物。津久井地域は昔から山間地で稲作に適さず、小麦や大豆を栽培して主食とする食文化が根付き、傾斜地の畑で麦や豆が作られてきた歴史がある。そのような風土から生まれたかんこ焼きは、江戸時代には主に昼食として食されてきた。農林水産省の農山漁村の郷土料理百選にも選ばれている。
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