相模原市消防局北消防署で署長を務める 水野 秀代さん 中央区在住 55歳
チームワーク強化に邁進
○…能登半島地震発生から間もない今年4月に就任。市民の災害への不安を強く感じ取り、着任あいさつでは「市民が望む安心安全のため一緒に取り組んでいこう」と署員に呼び掛けた。「消防に大切なのはチームワーク。良い関係性を築くのが私の役目」と語る。実は北署配属は2度目。「消防団員たちに『おかえりなさい』と言われて」と頬がほころぶ。「消防は地域に溶け込むことも大事。地域の1つのアイコンとして安全活動に取り組みたい」
○…市で初めての女性「消防職」として32年前に入庁。以降、「初めて」を幾度も経験してきた。女性の深夜業務が解禁となり、24時間3交替で職務にあたったことも。4年目で配属された指令課では現場未経験で判断に悩むことも多かったが、いつも先輩たちに助けられた。「経験だよ、と励まされて何とか乗り越えられた」と振り返る。火災調査や救急、消防大学校など、さまざまな部署を経験。「女性の職域拡大を担う立場だった」。新しい職場に立つ度に「後進のために頑張らなければ」と、常に自らを奮い立たせた。
○…生粋の相模原人。生まれ育ったまちへの思いも強く、「お世話になった人たちに少しでも恩返しできれば」と日々職務にあたる。休日は家庭菜園で野菜作り。「土に触れると落ち着きますね。今は大根やネギが美味しいですよ」と笑顔。
○…過酷な現場で働く署員たち。地域の安全を守るためにも職場環境整備や体調管理に注力する。「PTSDの発症も想定し体制を整えている。そういう厳しい仕事です」。今後もチームワーク強化のため信頼し合あえる関係づくりを目指す。そして「市民にも職員に対しても『魅力ある職場づくり』をしていきたい」と力を込めた。
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