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パレスチナ支援団体PHAP ガザの画家を支援 18日まで、最初で最後の展示販売

文化

公開:2025年1月16日

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来廊者に絵や画家たちの近況を説明する上條さん(左)
来廊者に絵や画家たちの近況を説明する上條さん(左)

 PHAP(パレスチナのハートアートプロジェクト)による「パレスチナ・ガザの画家三人展」が1月18日(土)まで、フクヤマ画廊で開催されている。今なお続くイスラエル軍によるガザへの侵攻。今回、PHAPが管理していた現地の画家が手掛けた作品を展示販売し、売り上げを全額送金する「最初で最後」の取り組みが行われている。

 PHAPの代表を務めるのは「パレスチナ支援の画家」と呼ばれる、現代美術家の上條陽子さん(南区在住)。上條さんは「屋根のない刑務所」とも称されるパレスチナ自治区・ガザで1999年に開かれたグループ展への参加をきっかけに仲間と「パレスチナのハート アートプロジェクト」を立ち上げた。それからは、難民キャンプでの絵画指導など、支援活動を20年以上続けている。2019年には国際的に活躍するガザの画家、ソヘイル・セレイム(Sohail Salem)、モハメド・アル・ハワジリ(Mohammad Al-Hawajri)、ライエッド・イサ(Raed Issa)、3人の来日を実現し、巡回展も成功させた。以降、幾度も作品展を開催し、その都度、現地の状況を伝えてきた。

 23年10月のイスラエル軍による侵攻で、ガザの状況は激変。今も爆撃は続き、戦況は悪化の一途を辿っているという。上條さんは「ソヘイルとライエッドはガザでテント生活を強いられ、親族を25人亡くしたハワジリはドバイに逃れたものの苦しい生活を送っている」と沈痛な表情を浮かべる。彼らが経営していた画廊も破壊され、ほとんどの作品を消失。来日時に持ち込んだ作品のみが戦禍を逃れた。

「作品を売りたい」

 3人から「生活費を工面するために日本にある作品を売りたいので、送ってほしい」と相談があったのは昨年の秋頃。作品を送る前に「日本でも販売会を開こう」と今回の展示販売会を企画した。作品は全部で48点。購入者へわたった作品以外はドバイのハワジリの元へ送り届けるため、彼らの作品が一堂に介すのは今回で最後となる。

 10日現在、14点の購入があり、一度送金を実施した。手続きを行った事務局の福山茂さんは「心配でしたが無事に送金できたのでほっとしています」と胸を撫で下ろす。

 画廊には来日時の様子をまとめた記録集(1500円)の販売や支援募金箱も設置。上條さんは「彼らの作品を直接見ることができる最後の機会なので、ぜひ足を運んでほしい」と来廊を呼び掛ける。

 鑑賞無料。開会時間は午前11時から午後7時まで。問い合わせはフクヤマ画廊(橋本2の24の4)【電話】︎042・703・0002。

来日時の3人
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