県立相原高校(折笠初雄校長)環境土木科の3年生5人がこの程、プロの造園職人も取得が困難とされる国家試験・2級造園技能士に全員合格した。現役の高校生が複数人、同一校から合格したのは県内で初。
造園技能士は、造園業に従事する人には必携の国家資格。1級から3級まであり、3級から2級を取得するには、学科・実技ともに3級をはるかに上回る難関試験と言われる。
同校環境土木科は、造園に関する知識や技術を、日頃の授業や実習を通して学習。今年は2・3年生33人の3級合格者を輩出している。昨年2年生の時に、その3級試験に合格した兼子良祐さん、河内亜祐美さん、小林史織さん、高森春花さん、三橋志穂さんの5人が、今回2級試験に臨んだ。
5人は3月から2級取得のため、同校の卒業生で、ボランティアで校内庭園の管理・環境整備などを行っている「相原造園研究会(1978年創立、足立原哲男会長、会員57人)」の指導のもと、土日返上で実技の練習を重ねた。その甲斐あって、7月29日に行われた実技試験に合格。その後、8月19日に行われた学科試験までの約20日間、1日4時間以上猛勉強に励み、5人全員が見事合格した。現役の高校生が複数人、同一校から2級資格を取得するのは県内でも初だという。今後、5人は11月下旬に県庁で2級技能士証書と技能士章の交付を受ける予定。
環境土木科の岡本浩二教諭は「猛暑が続き、生徒には厳しい試験となりましたが、今回5人全員合格できたことは、卒業生との連携の大きな成果だと思います。今後も、造園業界などで活躍できる人材を育成できるよう指導していきたい」と話している。
市と協働で公園をデザイン
合格した5人の生徒たちは早速、相模原市公園課と協働で、緑区橋本5丁目の街区公園のデザインを設計。行政と高校生がコラボして、公園の設計にあたるのは県内でも初となる。
生徒たちは「周辺の境川の美しい自然環境との調和を目指し設計しました。取得した資格を活かせる場ができて嬉しい」と話している。同公園は12月初旬には着工され、生徒たちも施工作業にも携わる予定になっている。
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