監督として麻布大学附属高校サッカー部を2年連続のインターハイ出場に導いた 安彦 篤さん 橋本在住 34歳
教え子と心一つに、頂きへ
○…前線の選手が織りなす多彩なパスワークを武器に、2年連続で麻布大附高サッカー部をインターハイ出場へと導いた。県予選決勝では、パスの手数をかけて相手ゴールを陥れる戦術で得点を奪い快勝。「今まで繰り返し練習してきた形が出たので、鳥肌が立った。選手たちも誇らしげで」と振り返る。元気でやんちゃと評する教え子たちとともに、「全国の頂点をめざす」と気合十分だ。
○…南区相武台生まれ。2つ上の兄の影響で、小学1年の頃、地元のサッカークラブに入団。中学、そして母校である麻布大附高ではFW(フォワード)として鳴らした。その後、大学を経てプロをめざす最中、高校時代の恩師からコーチとして声がかかる。夢を諦めて新たな道に進むか葛藤したが、教える側に魅力を感じていたこともあり、23歳の頃、指導者として歩むことを決意した。練習では先代が築き上げてきた個の力を生かす攻撃的スタイルを踏襲しつつ、自らのサッカー哲学とする「戦う気持ち」を注入。見る者を熱くさせる魂のこもったプレーを求める。
○…大学時代のメンバーとは今でも毎年のように会い、フットサル大会に出場する。大会では優勝するなどまだまだ現役を貫くが、20代の若者相手の試合では、「運動量が全然違う。この歳になると体がキツい」と苦笑い。それでも勝ち負けにかかわらず、「気の置けない仲間たちと過ごす時間が本当に楽しみなんです」と顔をほころばせる。
○…コーチ時代を含め、指導歴11年。これまで同校を夏、冬合わせ4度全国に導いたが、初戦突破は一度だけ。指導者として少なからず責任を感じており、今大会にかける思いは強い。だからこそ、選手の緩慢なプレーには心を鬼にして叱責する。「今年は本気で日本一を狙えるし、彼らには可能性がある。それに自分たち自身で気づいてほしい」。監督と選手の思いが一つに重なった時、全国の頂きがきっと見えてくる。
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