2018FIFAワールドカップロシア(以下W杯)で熱戦を演じたサッカー日本代表に帯同し、選手の活躍を支えた「トレーナー」。その中の1人が、市内南区で接骨院を営む、久保田武晴さん(50)だ。
久保田さんはJリーグのチームでトレーナーとして経験を積み、ブラジルW杯後の2014年9月、当時のハビエル・アギーレ監督体制発足時に初めて代表チームに帯同した。
その後の監督交代後も定期的に招集を受けてきた久保田さんは、「トレーナーとして若い頃から目標としていた」というW杯の舞台へ。国内合宿が始まる5月20日から、ロシアから帰国する7月5日まで、47日間を選手と共にした。
「選手のW杯にかける想いの大きさを、あらためて感じた。それまでの遠征、大会とは全く違う経験だった」。怪我明けの乾貴士選手、岡崎慎司選手らの身体のケアには特に気を使い、最終的にメンバーが確定した初戦のコロンビア戦前日までは「精神的にもかなり疲弊した」と久保田さんは話す。
本大会が始まると、日本代表は下馬評を覆す快進撃を見せた。決勝トーナメント進出が決まったポーランド戦後には、ベスト8へ向け「奇跡を起こそう」とさらに結束が深まっていったという。
そして迎えたベルギー戦、日本は死力を尽くした末に敗戦となった。「本当にいいチームだったので寂しさがこみ上げると共に、『やることは全て出し切った』という感覚だった」。トレーナーとして選手一人ひとりが背負う物語に向き合う日々は、「単に『楽しかった』と表現することはできないが、濃密な経験だった」と振り返る。
今後の代表チームでの活動は未定だが「W杯での経験を後進に伝えていきたい。そして、目の前の患者である地域のアスリート達の治療に尽力することが自分の役目」と久保田さんは話している。
さがみはら緑区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>