佐野川地区の春の恒例行事となっている「和田自治会 鯉のぼり谷渡し」が今年は4月29日(金・祝)から5月7日(土)まで開催される。約200匹の鯉のぼりが澤井川の上空を泳ぐ姿は絶景で、例年多くの見物客が訪れる。主催する鯉のぼり谷渡しの会の小池芳実会長は「多くの人に楽しんでもらえれば」と話す。
同地区の鯉のぼりは、2019年に終了した相模川の「泳げ鯉のぼり相模川」より歴史のある行事。始まったのは記録の残る1983年より以前のこと。当初は村おこしのために、和田自治会の下部団体であった「橋場組」のメンバーが始めたもので、各家庭から借りた鯉のぼりを吊るしていたという。
現在は、使わなくなった鯉のぼりを譲り受けて吊るしている。その数は約200匹になる。1mほどの小さいサイズのものは、昨年から会場の飾りつけ用に使用している。今年も区内を中心に鯉のぼりの寄付を受け、小池会長は「何十年もしまっていた鯉のぼり、子どもが成長して役割を終えた鯉のぼり、色々な思いの鯉のぼりが一斉に泳ぐ。昨年は寄付してくれた人から、しまっていた鯉のぼりが上空を泳ぐ姿を見て感激したという手紙をもらって嬉しかった」と感慨深い。
見どころは泳ぎだす瞬間
鯉のぼりの群泳場所は、神奈中バスの和田バス停(佐野川659の3)の周辺。この場所は、両端の山の間が約200m。ちょうど澤井川を見下ろす谷地形で、見晴らしがよく、風が通り抜けるので「ベストな場所」と選ばれた。
初日の29日は、午前8時から鯉のぼりの取り付け作業が行われる。3本のワイヤーにつけられた鯉のぼりを会員らが協力して1本ずつ上げていく。小池会長は「鯉のぼりを揚げるところが見どころの一つ。地べたからだんだん揚がっていき、一斉に鯉のぼりが泳ぎだす瞬間は『見事』の一言。ぜひ見てほしいね」と話す。
今年は5月3日(火・祝)、4日(水・祝)に会場周辺でこいこいまつりも3年ぶりに開催。新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年と中止になったが、今年は規模を縮小して開催する。地場野菜の販売や竹とんぼ、竹のお箸づくり体験などを予定している。最後に小池会長は「見学する時は、車に注意して見てほしい」と呼びかける。問い合わせは、藤野観光案内所ふじのね【電話】042・687・5581へ。
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