2023年度から城山高校と再編統合し、3月31日をもって閉校となる相模原総合高校(大島)の卒業式が1日、同校体育館で行われた。再編後は城山高校の敷地および校舎を使用するため、この日が同校で実施する「最後」の卒業式となった。4月からは「相模原城山高校」として新たなスタートを切る。
相模原総合高校は大沢高校(1980年創立)を改編する形で県内2番目の総合学科として2003年に設立。「相総(さがそう)」の愛称で親しまれ、「自己を拓いていく力をはぐくむ〜『自分力』を強くする学校〜」を教育理念に20年間、地域と共に歩んできた。大沢高校時代から続けられてきた「朝の10分間読書(SAGASO Time)」の実践は国からも高く評価され、読書関連の賞を何度も受賞している。これまで輩出した卒業生は4711人。4月からは「相模原城山高校」へと、同校の伝統は引き継がれていく。
コロナ禍で3年間
この日、旅立ちの日を迎えた第18期生(20年次生)233人は、新型コロナウイルスの影響を最も受けた学年とも言える。入学とほぼ同時に緊急事態宣言が発令され、学校生活はオンライン授業や分散登校となった。顔が見えないマスク生活を3年間過ごし、「普通」の学校生活を知らぬまま卒業の日を迎えた。
卒業式ではマスク着用を「生徒の判断」とし、保護者の入場も昨年は1人限定だったが、2人までに緩和した。
「ありがとう」
式典では、小松厳校長からクラス代表に卒業証書が手渡され、皆勤賞や成績優秀賞の表彰がされた。檀上であいさつに立った小松校長は「コロナが部活動や学校行事にも大きく影響し残念。しかし皆さんは決して諦めず愚直に地道に努力を重ねてきた。この先も不撓不屈の精神で、困難に負けず、挫折しても立ち上がる強い気持ちをもって進んでいってほしい」とエールを送った。卒業生代表の大森優椰生徒会長は「高校は完校となりますが私たちの3年間の大切な思い出はいつまでもなくなりません。さがそうでの思い出を胸に秘め、経験を自分たちの成長につなげ、夢に向かって歩んでいきます」と別れの言葉を述べた。
卒業式終了後には特別セレモニーを開催。まず教職員が制作したお祝いメッセージビデオが上映され、生徒からは時折笑い声があがっていた。その後、司会進行役は生徒へ。マイクリレー方式で生徒たちが保護者や仲間、先生に向かって「育ててくれてありがとう」「とても楽しかった」「迷惑をかけたけど支えてくれてありがとう」などの言葉を投げかけると、涙ぐむ生徒や保護者の姿も見られ、会場は温かい空気に包まれた。
なお、同校の敷地は今後、「(仮称)北部学校給食センター」としての活用が検討されている。
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