相模原市の外郭団体である株式会社さがみはら産業創造センター(略称・SIC/西橋本)が第12回地域産業支援プログラム表彰事業(イノベーションネットアワード2023)で一般財団法人日本立地センター理事長賞を受賞した。ロボット分野での受賞は同センターが全国初となる。6月15日には都内で表彰式も行われ、橋元雅敏代表取締役は「受賞できて大変光栄。これまで携わった方や地域企業、大学、支援機関、金融機関などが全員で取り組んできた結果の受賞だと思う」と喜びを話した。
同表彰事業は、一般財団法人日本立地センター、全国イノベーション推進機関ネットワークが主催。地域産業の振興・活性化の促進を目的に、新事業・新産業を創出するための地域産業支援に関わる優れた取り組みを表彰するもの。表彰は主に6種類あり、日本立地センター理事長賞は、地域の産業集積や企業間ネットワークを活用し、地域産業の活性化を図り、集積を強化する取り組みで、最も優秀な事業に贈られる。
大きな成果
今回、SICが受賞した取り組みは「ロボット活用エコシステムの形成による地域産業のインキュベーション事業」。これは、2015年に市からの委託で設立したロボット導入支援センターをハブとして、中小企業への生産性向上(自動化・ロボット導入)、人材育成、ロボット産業創出を支援するもの。3年間でロボット関連企業の合計売上高は95億円増、雇用は65人増という成果を上げており、「今後、相模原が我が国のロボット活用エコシステムのハブとなることが期待される」と評価された。
事業の成功要因について安藤重夫取締役事業創造部長は、「ロボットを使いたい企業と作る企業の両方を支援することで相乗効果が生まれた。また、長い目線でロボットありきではない、相談企業に合わせた伴走型の寄り添う支援が信頼を生み、成果につながった」と分析する。
北九州市に次ぎ全国で2番目に設置された同支援センター。「同様の公的な支援施設は、全国的にも少ない」とインキュベーションマネージャーの樽川裕紀さんは話す。今年で7期目を迎えるロボットSIer(システムインテグレーター)養成講座は全国に先駆け17年から開催するなど、それらの取り組みは全国的にも注目を集め、現在では同講座に北海道や広島県からも受講生が集まる。さらに、近年は市外企業からのロボット導入に関する相談などが増えているという。
これからの展開について、橋元代表は「ロボット活用エコシステムのハブとなって、相模原市や地域の企業、他の支援機関、大学などと連携を深め、『チーム相模原』で全国に誇れる取り組みを進めていきたい」と話した。
さがみはら緑区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|