『シクラメンのかほり』や『愛燦燦』、『夢芝居』など、数々の名曲を世に生み出したことで知られる小椋佳さんの「歌紡ぎの会 余生のおまけに歌と語りで人生を顧みるひととき」が9月9日(土)、相模原市民会館で開催される。ライブを間近に控え、小椋佳さんにライブの意気込みや曲創りなどについて話を聞いた。
―Q1.相模原に来たことはありますか?また、相模原にどのような印象をお持ちですか?
5年前、校歌を創らせていただいたご縁で「相武台中学校」の周年事業に招かれました。生徒の皆さんが自ら企画したイベントで、校歌に対する関心を深めようという趣旨でした。生徒の皆さんの目の力の強さや身動きのしなやかさに青春の素晴らしさとちょっとした気恥ずかしさを覚えました。また、知人がメンバーということもあり相模原ゴルフクラブでゴルフをすることがあります。大変環境の整った歴史あるゴルフコースで、仲間とのプレーを楽しませてもらっています。
―Q2.今回のステージの見どころ、聴きどころ、意気込みなどをお聞かせください。
2021年秋から今年の1月にかけて「ファイナル・コンサート・ツアー」を行いました。全国40カ所を回りました。コンサートはもう終わりにするつもりだったのですが、コンサートツアーで伺えなかったところのいくつかからお声が掛かり、いまだにステージ活動を行っています。
来年1月でもう80歳になる老耄ですから、気力、体力ともにほとんど残っていません。歩くことさえ億劫になっています。歌うことも相当にしんどい状況です。ただし、ステージに上がる以上は一生懸命に歌いたいと思います。毎回ステージに上がる前には「これが人生最後のステージになるかも知れない」という覚悟で臨んでいます。公演中もしかしたら途中で倒れてしまうことがあるかも知れませんが、その時はご容赦ください。
―Q3.たくさんの名曲を世に出されていらっしゃいますが、「これは苦労したな」という曲があれば教えてください。また、それをどう乗り越えましたか?
ラストアルバム『もういいかい』で創った曲はどれも時間がかかりました。若い頃は3時間あれば1曲できたのですが、今回は1曲創るのに3日から1週間ぐらいかかりました。毎日日記に怠惰な自分を責める言葉を記しながら、自分を鼓舞し何とか完成するに至りました。
―Q4.逆にさらっとできた曲はありますか?
『夢芝居』でしょうか。ある日曜日、雨で予定されていたゴルフが中止になり、午前中に他の方から頼まれた童謡を、午後にキングレコードから頼まれていた『夢芝居』を書きました。午前中に書いた童謡創りでエネルギーを使い果たしてしまったため、ちょっと横着してしまいました。午前中にできた曲をマイナー調に変えたのが『夢芝居』です。
―Q5.病気をされて食事の量がかなり少なくなったとお聞きしました。ステージに立つにあたり、体力づくりなどはされてますか?
体に良いことは特に何もしていません。いまだに毎日タバコを2箱吸い、1・5リットルのコカ・コーラを1本空けるような生活を送っています。体を動かすことといえば事務所の屋上にあるプランターでしている家庭菜園ぐらいでしょうか。いまはキュウリ、大根、芽キャベツなどを育てています。自分で作った野菜を妻に料理してもらっています。
―Q6.最後に改めて、小椋佳さんのステージを楽しみにされている市民の皆さんにメッセージをお願いいたします。
歌を創りはじめて半世紀、50年以上経ちました。僕自身もそうですが、お越しになるお客さまも人生を振り返る時期に差し掛かっているかと思います。ステージでは古い曲から最近創った曲まで十数曲を歌います。僕の歌を聴きながらご自身の人生を顧みるひと時になれば幸いです。
○…小椋佳 歌紡ぎの会 〜余生のおまけに歌と語りで人生を顧みるひととき〜/2023年9月9日(土)、相模原市民会館(中央区中央)で午後5時開演。チケットは全席指定6600円(税込)で発売中(残席僅少)。詳細は同館【電話】042・752・4710(午前10時〜午後7時)。
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