秋の行楽シーズン到来。「紅葉狩りなどの登山客増加と共に、遭難や滑落などの事故が増える時期でもあります。山へ入る際には十分に注意してください」と警鐘を鳴らすのは、津久井警察署(佐藤宏文署長)の地域課に所属する山岳救助隊の橋本智雄隊長だ。
同隊は神奈川県警内に6つある山岳救助隊(津久井・厚木・伊勢原・小田原・秦野・松田)の一つで、8つの駐在所(青根・青野原・内郷・小渕・佐野川・千木良・鳥屋・牧野)の駐在員と地域課署員13人で構成されている。『山岳救助のプロ』と呼ばれるのは異動の少ない駐在員たちで、中には20年以上のベテランもいるという。通常は交番や地域の巡回勤務を行い、110番通報があれば、現場へと急行。消防署と協力して捜索をすることもあり、情報共有などの連携体制が構築されている。丹沢山塊北側への出動が主で、登山者の遭難や滑落、急病人の救助活動が多いという。山に近い駐在所の警察官で構成されているのは、少しでも早く救助に向かうためだ。「最近は体調不良やけがで途中で登れなくなった人や、近道だと思って登山道とは別の道へ進み迷ってしまう人が多いですね」と橋本隊長。続けて「自分の体力に合った散策と、登山道を外れない、この2つが楽しく山を登るポイントですね」と注意を促す。
登山届やアプリ活用を
同署によると昨年1年間の出動件数は21件。体調不良が10件で最も多く、けが・転倒7件と続く。今年は9月末時点で13件の出動があり、道迷いと体調不良がそれぞれ5件発生。同署では登山客に対して『登山届』提出などの声掛けを行い、事故防止に努めている。
橋本隊長は「『登山届』は遭難時、早期発見に役立ちます。GPSアプリなども活用し、万が一の時に備え、楽しい登山を」と呼び掛けた。
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