相模原市は、中山間地域(津久井、相模湖、藤野地区)の持続可能な医療の在り方に係る基本方針を2月1日に策定した。方針では、市所管の診療所の再編について、原則として地区ごとに1つの診療所に統合し、医師2人体制にすることが明記された。
中山間地域では、高齢化による通院が困難な人の増加、在宅医療の需要の増加、生活習慣病の重症化などのリスクの増加、診療所の老朽化、医師・看護師などの安定的な確保が難しいなどの課題が生じており、2021年から持続可能な医療の在り方について議論が交わされてきた。審議会への諮問、答申、住民説明会などを経て今回の策定に至った。
基本方針では、市所管の診療所を再編することで生まれる医療資源や財源、ICT(情報通信技術)を活用して、子どもから高齢者まで、誰もが住み慣れた地域で安心して医療が受けられる、持続可能な医療提供体制の確保に資する取り組みを推進するとしている。
医師2人体制に
中でも地域の関心が高い診療所の再編については、地区ごとに1診療所、医師2人体制にする。津久井地区の青根診療所は青野原診療所に統合。ただし、24年度に診療日数の見直しを行い、青野原診療所の分院として当面の間は維持するとしている。相模湖地区の千木良診療所は27年度を目途に内郷診療所に統合、藤野の日連診療所は28年度を目途に藤野診療所に統合する。
診療所の統合によるサービス低下の懸念については、医療・介護の連携を推進し、在宅医療の充実、オンライン診療の推進、通院のサポートなどで対応するという。
それについては、24年度以降に住民や医療・介護の関係団体が推薦する人などで構成する検討会を設置し、意見交換を行いながら体制の構築に取り組んでいくという。
さらに、24年度には車両を使った訪問型オンライン診療の実証実験を行い、課題や地域の実情の把握に努めていく。
市地域医療対策室の担当者は「引き続き住民の方に理解していただけるよう、しっかりと説明していきたい」と話している。
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