警視庁町田警察署の署長に就任した 岩下 悦男さん 警視正 57歳
「強く、優しい町田署に」
○…管内住民の人口が警視庁1位の町田署。その署長に8月28日に就任。「一つ一つの扱いを真摯にしっかりと丁寧に。相手の気持ちになり対応しよう」と署員たちを鼓舞した。歴史と伝統のある警察署で「責任もあるが、やりがいもある」と胸を膨らます。警視庁入庁後、主に23区内の所轄に勤務。南千住署長、警視庁本部生活安全特別捜査隊長、生活経済課長などを歴任。署員600人を束ねる今となっても、座右の銘「初心忘るべからず」を胸に、警察官を志した当時の気持ちを振り返り、日々、自問自答を繰り返す。
○…熊本の農家の家に生まれる。幼少期から家業を手伝った。「もちろん昼間は農作業。部活はできなかったけど、小学校時代には夜の剣道だけやらせてもらえたな」。剣道3段の腕前はその頃の経験が生きている。父親が交通安全協会の活動をしていた関係で、自宅によく駐在のお巡りさんが立ち寄っていた。自然と憧れの対象に。高校を卒業し、「どうせなら警視庁だ」と上京した。憧れの”駐在さん”にはならなかったが、今になり、地域密着の、駐在の多い署にやってきた。
○…警察官の奥さんとの間には2人の息子。長男は警察学校に入校している。「願ったわけではなく、本人が自分で選んだ道だけど、やっぱり嬉しいものだね」と父親の顔をのぞかせる。単身赴任も3度目で慣れたもの。洗濯、掃除、簡単な調理もこなす。「しっかり朝ご飯を作って、しっかり食べているよ」と笑う。オフの日は、「好きな名所・旧跡巡りをしながら、町田の街を知っていきたいね」。
○…就任後すぐ、祭りや合同パトロールで地域の人たちと交流した。「自宅のある下町の雰囲気があるね。町の人があたたかい」と町田を評す。頭を悩ますのは振り込め詐欺被害や交通事故の件数だ。地域と連携を取り、被害に遭わないための啓発活動をより強化していく。「安心・安全の街、町田」を守るためにも。
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