「せっかく自分たちの住む町に貴重な資料館があるのだから、みんな利用するべき」。教科書にも載っている自由民権運動。その運動に深く関わりのある「町田市立自由民権資料館」を、昨年冬から金井中学校の生徒会メンバーが調査・編纂し、15日、同中体育館で行われた朝会で、全校生徒に向けて同資料館を紹介した。
野津田町にある「自由民権資料館」は1986年11月3日、町田を代表する民権家の一人、村野常右衛門の文武道場「凌霜館(りょうそうかん)」跡地に開館した。自由民権運動を中心テーマとした資料館として、3、4年に一度替えられる常設展示物や期間限定の特別展示物、古文書などの貴重な資料が閲覧できる。
「地元の歴史をしっかり知って、せっかくの施設を利用したい」。社会教育と学校教育をつなぐ取組として、金井中学校が同資料館に要請。生徒や先生らが何回も資料館に足を運び、学芸員たちに質問を重ねて資料をまとめた。当日のプレゼンでは生徒会メンバー7人が、資料館の歴史や、自由民権運動について、資料館にある展示物や資料のことなどテーマごとにまとめ、スライドを使って写真を見せながら発表。中にはクイズ形式にして興味を引かせる工夫も見られた。
生徒らに協力した同館学芸担当の杉山弘さんは「自由民権の話を理論で伝えるのはハードルが高い。資料館にあるレリーフを中心に話を展開することで、中学生にも分かりやすく説明ができた。レリーフはもともとあるものだが、これまで語ることは少なく、中学生が来てくれたからこその発見です。自分たちで見て、質問を重ねてようやく理解できるものだと思う。今回のことをきっかけに興味を持ってもらい、まずは足を運んでもらいたい。そして学芸員に気軽に声を掛けてもらえれば」と話す。
敷居低く
自由民権資料館は11月3日(土・祝)、「第8回資料館まつり」を開催する。午前10時から午後4時。
常設展「武相の民権/町田の民権」や特別展「幕末・維新期の町田」の展示解説のほか、「昔の遊び体験スタンプラリー」や「探検!民権の森」、ふわふわ座による紙芝居や「明治の風刺マンガ 絵とき教室」など小学校高学年〜中学生も楽しめる内容。模擬店や古本市、地元野津田産野菜の直売もあり、気軽に楽しめる。「資料館を知り、普段から足を運んでもらえるきっかけになれば」と同館。祭りについての問合せは自由民権資料館【電話】042・734・4508へ。
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