8月4日に64歳で亡くなった原町田の三寶山勝楽寺の住職・茂田真澄師の本葬の儀が9月10日、同寺で執り行われた。台風一過の炎天下の中、檀家や関係者、一般者ら約1300人が弔問に訪れ、真澄師を偲び、生前の功績を称えていた。
真澄師は1954年に先代住職・茂田文雄師の次男として町田で生まれる。中学で卓球部、高校では応援団で活躍。3年間とも野球部が甲子園に出場し、優勝・準優勝を呼び込んだ。幼少期から好きだった「映画」の専門学校にも進む。大正大学仏教学部仏教学科浄土学を卒業し、勝楽寺の僧侶に。「仏教を知って初めて本当の善悪を知った」。
タイの難民キャンプを視察したことから、NGОの活動を支援するアーユス仏教国際協力ネットワークを設立し、亡くなるまで理事長として奔走した。山門に「心といのちの相談所」を立ち上げ、相談者の問題解決に尽力するなど「衆生救済の道」を”ひたすら走ってきた”。
「9階建て」や「ギャラリー併設」の納骨堂を建てるような、他の僧侶にはない感覚の持ち主。檀家を大切にすることはもちろん、イベントや上映会を行うなど地域に開かれた寺院運営を行ってきた。映画好きは「すべては映画から学んだ」というほどで、深く愛したチャップリンの代表作『街の灯』は、自身の戒名にも反映させている。
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