全国小売酒販青年協議会の会長を務める 栗原 信利さん 成瀬在住 49歳
業界も地元も盛り上げたい
○…「10月1日は日本酒の日。みんなで乾杯しましょう」。30周年の時に、父が会長だった全国小売酒販青年協議会。30年後、60周年の今、自分がその役に。休会状態だった東京の青年会組織を復活をさせるべく白羽の矢が立った。全国の酒屋仲間と行動を共にする。未成年飲酒や飲酒運転撲滅の啓発と、酒屋同士、支え合いながら発展させていくことが大きな使命。現場を見るのが大事と、会議や研修を地方開催にするなど、変革をもたらした。商品開発やイベント開催にも力を入れた。
○…東京都港区に生まれ、小学校入学に合わせて町田へ。父が創業した酒屋。店を手伝いながら、両親が楽しそうに働く姿を間近に見てきて、卒業文集には「酒屋が夢」と書いた。将来を見据えて東京農業大学の醸造学科で発酵学を学ぶ。酒造の後継者が多くいる中で、酒販の自分は珍しく、「座学だけでは得られないものを学んだ」。兵庫の酒蔵に就職し、日本酒造りに携わる。その矢先に起こった阪神大震災。家の仕事も忙しくなり、町田に戻る。そして自身が30歳の年、父が若くして亡くなった。予定よりも早い2代目就任だった。
○…酒販業界も地元も盛り上げる。5年前に、自身の声掛けにより日本酒に力を入れる地元の酒屋4軒でイベントを企画。「みんな2代目や後継者で、年代も近くて」。互いにライバルでもあり、日本酒ファンを作ろうと頑張る仲間だ。回を重ねるごとに、若い人や他エリアから訪れる人が増えている。それが嬉しい。
○…長いこと色々なことにチャレンジし続けてきた。「商売を大きくする意味とは何か」。自問し今、原点に返り、本業の酒販業を見つめ直している。自分がそうであったように、家業に興味を持ち始めた大学生の長男に、繋いでいけるように。
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