町田市印刷工業組合の組合長を務める 田中 健祐さん 原町田在住 50歳
”できること”で役に立つ
○…40年の長きにわたる組合の長。「頼りになるメンバーの皆さんに支えられています」と笑顔で話す。印刷工業組合といっても印刷会社だけでなく、ホームページ制作や折り込みの企業も所属する。根底にあるのは『地域密着』。突然訪れたコロナ禍。日頃より付き合いのある飲食店や、飲食店を利用する地域の人々にとって何か役立つことはできないか。そうして生まれたポスターの無料作成。全てメンバーの手弁当で賄っている。
○…今年は中止となったが小・中学校のPTA広報誌作成の講習会を続けて10年目。「学校によって生徒数や予算も違う。情報交換の場としてもお役に立てているかな」。またNPOなど市民団体の交流の場となる「まちカフェ」にも参加し、余った端紙で作ったメモ帳を安価で販売するなど、自分たちの「できること」で周りを喜ばせている。
○…協英印刷工業(株)の二代目。16歳から父の見習いに。当時はバブル期突入の時代。紙とインクにまみれてオペレーターとして研鑽を積んだ。タイプや写植などアナログな作業は「まさに職人技で楽しかった」。30歳で社長を継ぐ。不況知らずの業界と言われてきたが、デジタル化の波は大きくのしかかる。凄まじいスピードで変わりゆく時代の変化に対応できるよう勉強する日々だ。
○…4人の子どもを持つ父親。映画好きで、気軽に映画館に行けない今がもどかしい。「幼い頃から配達など父親に連れて回ってもらっていた。家が裏だから会社にもちょこちょこ遊びに来たり」と振り返る。だから自分も子どもたちに働く背中を見せている。「これから先、扱う『モノ』は変わるかもしれないけれど『精神』は残してあげたい。いつまでも魅力ある家業として」
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