町田市民文学館ことばらんど(原町田)では小・中学生、高校生を対象にしたショートショートコンクール2021を初開催する。その実施に伴い、国語学習の一環で7月13日、市立南成瀬小学校の5・6年生を対象に同コンクールの審査員長でもあるショートショート作家の田丸雅智さんによる出張授業を行った。
ショートショートとは、原稿用紙1枚から書くことのできる「アイデアとそれを活かした印象的な結末のある物語」のこと。新世代ショートショートの第一人者とされる田丸さんが講師を務め、書き方のコツやアイデアの出し方、アイデアから物語を生み出す方法について直接指導。5・6年生各2クラスずつ約120人が田丸さんの講義に耳を傾けた。
授業は、ワークシートに自分の興味がある言葉(名詞)を書き出す。その名詞ひとつから10個の思いつくワードを書き出し、その抽出した言葉をあべこべにつなげて、そこから想像を広げていくというもの。楽しみながら発想力、心理的思考力、文章力、コミュニケーション力の育成につなげていく。児童らは短い時間内に思いつくだけの言葉を書き出し、思い思いの物語づくりに励んでいた。「パンクする放送室」という作品を作った嶋田航さん(6年)は「自分が放送委員なので、すぐ思いついた。田丸先生にうまいと言われて嬉しい」と感想を述べた。
授業の冒頭で「物語を読んだり書いたりするのが好きな人」の問いには数人が、逆に「国語が苦手な人」には多くの児童が手を挙げた。田丸さんは「自分がショートショートに出会ったのも同じ年の頃。みんなにも『楽しかった』が芽生えれば嬉しいし、国語の苦手意識が変わってくれたら」と話した。
ことばらんどのコンクールは、これまでの市の創作童話コンクールを引き継ぐ形でテーマをショートショートに刷新。9月20日(月)まで作品を募集している。田丸さんは児童らに「夏休みに作品を作って応募してほしい」と呼びかけた。
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