無料のフリースクール「自由な学び場SOU!」を立ち上げた一般社団法人つるかわ子どもこもんず(福田有美子代表理事)が現在、キッチンカーの車体購入を目指しクラウドファンディングで寄付を募っている。スクールの運営資金を賄うこと、生徒の職場体験の場を提供することを目的に挑戦が始まる。
フリースクールとは、何らかの理由で学校に通えなくなった生徒・児童が学校の代わりに通う場所のこと。個人経営やNPO法人など民間が運営していることが多く、さまざまな形態があり、有料であることが多い。
つるかわ子どもこもんずの代表理事を務める福田さんは「行き場のない子どもたちは、人と交流したり体験活動をする機会がとても少なくなる傾向があります。キッチンカーでの体験を通して交流の場をつくりながら、収益を生み出すことができたら、無料で開校するフリースクールの運営資金も賄えるのではと考えました」と話す。
福田さんは2018年に、中学生を対象に学校外で学習サポートを行う「つるかわ無料塾 結い」をスタートさせた。集団学習が苦手だったり、経済的に塾に通えない生徒に1対1で学習指導を行う場で、わずかな助成金や寄付で運営し、主には放課後の時間帯に実施してきた。今回、無料塾に通う不登校の生徒から「昼間に行ける場所がほしい」という声があり、フリースクール開始を決めた。「自己資金がないので、どう運営資金を捻出するかが課題でした」
キッチンカーのアイデアは、無料塾で行っていた休憩時間のおむすびとカップ1杯の味噌汁提供がヒントになった。「食べることはパワーになる。色々な不安はあっても、食べれば何とかなるよって子どもたちに伝えたい」と話すのは理事で料理担当の横山雅代さん。キッチンカーではカレーやオーガニッククッキーなどを販売する予定だ。また今月開校の「SOU」でも、通う子どもたちがキッチンカーのユニフォームづくりやロゴ考案などにも取り組む。
理事の一人、小林尚美さんは「キッチンカーでは主に市内を回る予定。困っている子どもたちがいることを多くの人に知ってもらいたい。広報啓発の役割も担えれば」と話した。
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