米国バックネル大学准教授で、母校・町田高校で講義した 高橋 瑞樹さん 市内出身 49歳
生き物への好奇心、胸に
○…「研究によって得た結果を使ってどう社会貢献するかが重要。自分は一般の人に日本語で伝える役割を担いたい」。先月、生物の絶滅をテーマにした書籍を上梓。研究者の間では、地球の歴史から見て6回目の大絶滅の進行が危惧されているという。「普段は大学生相手に英語で話していますが、もっと若い世代にも伝えたいと思い、母校へお邪魔しました」
○…北海道生まれ、町田育ち。幼いころから化石が好きで三葉虫、シーラカンスと興味が湧き、両生類に心惹かれるように。忠生中・町高時代はバスケ部キャプテンとして部活にのめりこみ、引退後「生物の先生」を目指し筑波大へ進学。その後東京大学大学院で修士課程を修め、両生類の世界的減少を知り27歳で米国大学院へ留学。現在は米バックネル大の生物学部准教授として教壇に立ち、オオサンショウウオ研究にも取り組む。
○…今に続く道の原点は、成瀬中央小時代に足しげく通ったあかね台の里山。田んぼや小川で虫取りに夢中になった。今は開発され当時の風景は消えてしまったが、地元の保全団体の努力で成瀬尾根として一部残っていることを知り、すぐに連絡先を調べ代表に面会。新刊をプレゼントしたという。「お礼の気持ちで話したくて。小さな自然を残すことは、昆虫や生き物にとって意味のあること」と熱く語る。
○…体力づくりのマラソントレーニングが日課。50歳前にフルマラソンに挑戦したいと考えている。中年期特有の心理的危機「ミドルエイジクライシス」を警戒しつつ、座禅にも取り組む日々だ。准教授となっても変わらず忙しい日々だが、生き物への好奇心を原動力に突き進む。「科学者として教育者として、環境保護にもっと貢献できれば」
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