神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
町田版 公開:2022年12月15日 エリアトップへ

大蔵小学校 保護者がしめ飾り習う 地域伝承、背景に高齢化も

教育

公開:2022年12月15日

  • X
  • LINE
  • hatena
藁すぐり機で作業する矢島会長(左)
藁すぐり機で作業する矢島会長(左)

 市立大蔵小学校(山崎聡校長)の体育館で12月7日、「藁すぐり」が行われた。これは毎年、同小の5年生が実施するしめ飾り作りの準備のためのもので、地域の老人会である鶴寿会(矢島芳雄会長)の協力のもと、5年生児童らの保護者、約20人がしめ飾り作りの講習を受けた。田んぼから出た藁を活用する先人の知恵を地域から親、親から子へと伝承する。

 講師として呼ばれたのは大蔵町に住む鶴寿会の元会長で鶴川中学校の元校長、中溝正治さん(96)。同地域で30年以上、しめ飾り作りを伝授しており、同小で4年次の総合の授業で地域の郷土歴史を学習する「大蔵の昔」の講師にもなっている。当日は同地区の青少年健全育成活動を共にしている高橋初枝さん(73)も参加した。

 「藁すぐり」とは藁についている枝葉や余分な袴を取り除き、まっすぐの藁を作る作業。鶴寿会のメンバー4人が協力し「藁すぐり機」を使って、より合わせやすい藁の束を作っていった。今月20日には児童らがしめ飾り作りを実施する。保護者らはそこで児童らに指導できるよう、作り方を詳しく学んだ。また児童全員が共有するため、中溝さんらが見本で作る様子は映像に収められた。

 野菜作りや昔遊びなどで児童らと交流している鶴寿会の矢島会長は「平均年齢は80歳。会のクラブ活動もコロナ禍で中止になったり、集まりが悪くなっている。独居家庭も増えており、出てくるメンバーも減った。本来は我々が直接児童に教えればいいのだが、人数が揃わず力仕事も難しい。こうして親を巻き込んで伝承できれば」と話す。また「しめ飾りは簡単に買えるものだが、体験することで、地域に田んぼがあることなども心に残るはず」と意義を話す。保護者の一人、赤木英美さんは「子どもが楽しみにしているので仕事を休んで参加した。この地域ならではの体験。自分が子どもの頃も経験しなかったから、難しいけど楽しい」と話していた。

中溝さん(手前左)に習う保護者
中溝さん(手前左)に習う保護者

町田版のトップニュース最新6

地域とつながり40年

法大多摩キャンパス

地域とつながり40年

活気生み、街の資源に

11月21日

昇格かけ、12月に入替戦

ゼルビア女子チーム

昇格かけ、12月に入替戦

関東リーグ1部目指す

11月21日

闇バイト強盗 警戒促す

闇バイト強盗 警戒促す

町田署「自宅に入れないで」

11月14日

突然の湧水、気泡に戸惑い

突然の湧水、気泡に戸惑い

小野路町 「リニア影響」の声

11月14日

小学校再編に向け「第一弾」

小学校再編に向け「第一弾」

成瀬で統合校の校章発表

11月7日

山崎を「文化教育地域」に

山崎を「文化教育地域」に

16・17日 幼小中高で合同祭

11月7日

あっとほーむデスク

  • 11月21日0:00更新

  • 11月14日0:00更新

  • 11月7日0:00更新

町田版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月21日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook