町田 人物風土記
公開日:2023.04.06
持続可能な寺の在り方を実践するため、簗田寺で副住職を務める
齋藤 紘良(こうりょう)さん
忠生在勤 42歳
寺の未来を問い続ける
○…「地元の方にも、新しく訪れた方にも楽しんでもらえた」。初の春彼岸イベントに手応えを感じている。”思いやりのある人がいつもいる寺”を目指し、今後もファンを増やし続けるための第一歩だ。「境内の里山や本堂など古い建築物を住職という役割の人が一人で守っていくのは難しい時代。お寺を通した地域交流で存在意義を感じてもらいたい」
○…約400年続く寺に生まれた。小中高と自我が芽生えるにつれ”生き方を説く哲学としての仏教”と”生活費を稼ぐ仕事としての仏教”との落差を感じてきた。「絵本に出てくる和尚さんと、現代のお坊さんがどうもつながらなくて」。町田高校を卒業後、音楽の専門学校に進学。このまま音楽で食べていこうとした矢先、跡継ぎの話が回ってきた。改めて曹洞宗の大学に入学し資格を取得。地方へ修行に出向き着々と住職への道を歩むも、違和感はぬぐえぬままだった。
○…続けていた音楽活動をきっかけに英国に留学したのは26歳の頃。見聞を広めようと欧州の福祉施設を回るうち、地域密着の保育園運営を目の当たりにした。「子どもを中心に地域がつながっていた」。帰国後、簗田寺に隣接し自身が園長を務める保育園に運営方法を取り入れ実践。今では全国から視察に訪れる園に成長した。
○…2019年、副住職に。長年抱えていた違和感と向き合い、住職である父に持続可能な寺経営を目指した500年計画のマスタープランを提案。これまでにない取り組みをスタートさせた。「春彼岸はその一つ。理想の在り方は、誰が守ってるかわからないけれど、ずっと続いているという寺」。見つめるのは遥か未来にたたずむ簗田寺。新しい寺の在り方の実践者になる。
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