戻る

町田 トップニュース社会

公開日:2023.04.06

米軍機墜落事故
「風化させない」取組み強化
平和祈念の冊子作成へ

  • 追悼・平和祈念像の前にたつ奥村さんと岩崎代表(右)

 4人が死亡し、32人の重軽傷者を出した町田市中心部の米軍機墜落事故から来年で60年になる。犠牲者を追悼し、二度と悲惨な事故が起こらない事を願い、平和像を建立するなどの活動をしている有志団体が、これまでの活動などをまとめた小冊子作成を一年かけて行う。

 国鉄・原町田駅(現JR町田駅から横浜方面に約300m)近くの原町田二丁目商店会の肉店に1964年4月5日、米軍機が墜落した。当日は日曜日、買い物客で賑わう時間帯だった。沖縄の嘉手納航空基地を飛び立った戦闘機が厚木基地へ向かう途中、地響きをたてて墜落。商店街の一角が一瞬のうちに吹き飛び、母子を含む4人が死亡、9人重傷、23人軽傷の大惨事となった。

 この大惨事を風化させないため、事故から45年経った2009年に有志らが「町田の米軍機墜落事件を記録する会」を結成。遺族を含む1000人以上の人たちから募金を募り、17年に犠牲者の母子をモチーフにしたブロンズ像を建立。市に対し事故現場にできるだけ近い市有地への設置を申し入れたが、管理の問題などで受け入れられず、現在は代表の一人で地域の町内会長を務めていた岩崎俊男さんの自宅の一角に仮設置している。「多くの人の目に留まるように、市有地への本設置を希望しています」と事務局長の奥村憲雄さん。また、同会ではこれまでの活動や事故の状況をまとめる冊子を一年かけて作成し、周知に役立てるという。「当時のことを知る人をご紹介ください」と呼び掛ける。

 同会は「追悼の集い」を、4月8日(土)に町田市民文学館ことばらんどで開催する。午後1時30分開会。資料代500円、申込み不要。被害者家族の話のDVD上映、これまでの取り組みと来年の「事故から60年」に向けた報告などが行われ、冊子作りの概要が紹介される。終了後は2コースに分かれ、墜落事故現場跡地と平和像仮設置場所を見学。「関係者の高齢化が進むなか、風化させない取組みを続けていきたい」と岩崎代表。合せは奥村さん【携帯電話】080・3501・7237へ。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

町田 トップニュースの新着記事

町田 トップニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS